hyakuman_amaneのブログ

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【 50代からの中高年の目標はナニ?: <その9> 中高年にピッタリ合う目標管理の方法は?「前回の続き」 編 】

中高年にあった目標かあ、
定年まであと5年だしなあ・・・

 

こんにちは、百萬です。

 

中高年にピッタリくる目標は、どのようなものでしょうか?

 

中高年は、残念ながら体力や気力、知力などが50代半ばあたりをピークに次第に低下・・・

もちろん個人差があります。また、判断力など経験によって高まる能力もありますが・・・定型的な業務能力はしだいに低下していくもの。

 

そのため、中高年にふさわしい目標内容やレベルを決めて取り組むのが望ましいのは、誰でもわかるでしょう。

・・・でも そんなことは、目標管理のどの教科書にも書いてないこと。

 

中高年がこれからの人生の中で 何をめざして、どのような目標を立てるのが望ましいのか?

・・・<その8>の続きになります。

 

目 次

 

定量目標と定性目標の中で、「定性目標」がとってもややこしい・・・定性目標では目標設定の段階のどこかで、必ず数字目標を入れるようにするのがいい方法です!

 

中高年でも、これから何か
できるはずだけどなあ・・・

 

目標を立てる際に、ときに悩ましい問題が生じます。

それは、定量目標と定性目標という区分・・・かも?

 

定量目標は、目標の内容とレベルを数字でそれなりに表すことができます。

そのため誰がみても、目標の内容とレベルがある程度までは客観的になるもの。

 

けれども、定性目標については各人のとらえ方にけっこうな温度差があるもの。

たとえば、「当社製品Aに対する既存顧客のニーズをよく理解して、顧客満足度をアップさせる」などがこれに該当します。

 

目標の目的や趣旨は なるほどと思えます。

けれども、何をどこまでやったら「顧客満足度がアップ」したことになるのかが、不明瞭です。

 

現場段階での目標設定をつぶさにみていると、このようなものが少なくありません。

というより、かなり多いのが実態です。

 

これでは1年後の振り返りのときに、所属員がいくらがんばったと考えていても・・・

所属長からすると、これではいま一歩ということになりかねません。

 

確かに、目標が達成された「状態」でしか表現できないケースもあります。

その場合は、目標を立てた本人以外には、そのほんとうの意図がまわりになかなか伝わりません。

 

このような定性目標の場合、教科書には次のような対応が必要と書いてあります。

①その目標が「達成された状態」を詳しく記述する。

②目標の「達成状況に関係する数値」(代用数値)で補足する。

 

①は、最終的にどのような状態になれば達成となるかを、誰もが同じイメージを持てるように詳述すること。

②は、最終的な状態をどうしても示しにくい場合に、最終目標をある程度 表現できる なんらかの数値を示すこと。

①と②の組合せにすることもあります。

 

けれども、現場段階で実際にこれを実行しようとしても・・・

理屈ではわかっても、各人の感じ方の溝をなくすのは至難のわざでしょう。

 

そのため、目標内容そのものに数量的な要素を入れることが、どうしてもムリなときは・・・

それを達成するための「手段」( 何を、いつまでに、どのように行うか ) を考える中で、数量化を図るのがいいでしょう。

 

手段に数値を入れることによって、その目標内容とレベルがかなり客観的になると思います。これが、現場段階での現実的な対応になります。

 

たとえば・・・

・「○○を社員に周知徹底する」という あいまいな手段の内容を、

・「○○を四半期ごとに社内周知会を開催し、各回30分間の説明と15分間の理解度の確認を行う(=つまり各回45分×年4回 実施する)」のように数値で表現すれば、各人の理解度の差はかなり縮まります。

 

定量目標または定性目標にかかわらず、目標設定で大切なのは 会社の「入 ー 出」(会社の採算)に貢献する具体策を考えること!

 

会社の利益にどの程度貢献できるか
って言われてもぉ・・・

 

中高年社員はさまざまな観点から目標を考えますが、それが定量目標であろうと、定性目標であろうと・・・

その前提条件として最も重要なことは、「入 ー 出」(会社の採算)に貢献する具体策を考えることでしょう。

 

目標とは、究極的には 会社の売上・利益の増加につながる必要性があるものですから、採算への貢献を考えるのは当然ともいえます。

もし、自分が個人事業主なら、採算性を追求するのは当たりまえ・・・これは誰でもうなづけることでしょう。

 

販売やメンテナンスなど、お客様と直接 接している社員からすると、採算性という考え方はす〜と頭に入ります。

この視点が抜け落ちると、経営目標との連携がきわめて薄くなりがちなので、とっても注意が必要。

数字の裏づけのない目標は、具体性に乏しくなるものです。

 

管理系業務を担当している中高年社員は、現場でお客さまに接している社員への支援を 具体的に行う視点がもっと必要ではないでしょうか?!

 

中高年の目標って、
けっこうしんどいかも・・・

 

本社や支社・営業所の管理系業務を担当している中高年社員の目標は、どうあるべきでしょうか?

 

総務や経理など管理系業務の社員にとって、「お客さま」とは誰でしょうか?・・・

お客さまとは、最終的にはお金を払っていただける方であるのは当然でしょう。

 

けれども一方で、管理系の社員の行う業務が、販売やメンテナンスなどのお金を稼いでくれる社員に、どれだけ役に立っているかという点はとっても重要でしょう。

そのため、販売やメンテナンスの社員も、管理系の社員の「お客さま」であるといえます。

 

管理型業務の目標内容は、「販売やメンテナンスなどの現場の社員にとって、どれだけのメリットがあるか」という視点で考える必要があります。

 

逆にこのようなことを考えないと、会社全体の生産性は上がりません。

そのような思考回路がないと、本社や支店、営業所にいる管理系社員は、指示文書さえ出せば目標を達成したことになりかねません。

 

管理型業務を担当する中高年社員は、現場の販売やメンテナンスなどの社員が、仕事をよりしやすくする支援を積極的に行って・・・

販売やメンテナンスなどの社員がお客さまから、より多くの受注をいただくことにつながっているかがとても重要です。

 

これはとても重要な点なのですが・・・

多くの企業に伺って聞いていると、管理系の社員の目標から、そのような点が抜け落ちている、と思われるものがとても多いように思います。

 

中高年が管理職の場合は、 ①「会社の採算アップ」、②「80:20の法則」(重要性の原則)に則った業務の進め方を、所属員ができるように指導することを目標にしてはどうでしょうか?!

 

中高年の管理職って
きついんだよねえ・・・

 

中高年が管理職の場合は、会社方針を受けて、自分の部署がそれにどのように貢献すべきかがきわめて重要です。

そのため管理職は、一般的な業務目標だけでなく、所属組織全体に関わる業務のマネジメント目標が必要です。

 

その1つに、「入 ー 出」(会社の採算)に貢献しない業務の廃止・削減があります。

残念ながら・・・本社や支社の管理系業務においては、「物事をとても複雑にしてしまう」部署あるいは個人がいるものです。

 

会社の業務には、重要なものとそれほど重要でないものが混在しているもの。

優先順位をつけずにいろんなことをやろうとしても、とても時間が足りません。

 

そのため、会社では「80:20の法則」(※  重要度の高い業務に、より多くの時間を使うマネジメント手法)にそって、業務を行うことがとても重要なのですが・・・

実際の業務では、これに合わない仕事の進め方が横行しやすいものです。

 

したがって、これを排除することによって、会社全体の生産性を上げる必要があります。これは、シンプル化を進めることになります。

 

所属員が「業務を複雑にする名人」にならないように、管理職は所属員の仕事の進め方をチェックして、必要に応じて指導が必要です。

それができないと、特に管理系業務を担当する社員の目標が、採算性に貢献しない「目標のための目標づくり」になりやすくなります。

 

※「80:20の法則」については、次が参考になります・・・よかったら、ご覧ください。

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

まとめ

 

中高年の目標設定へのメッセージは
「ムリせず、けれども少し高め」かなあ・・・

 

50代からの中高年・・・

体力、知力、気力どの面をとっても、ピークを過ぎて後は下降する時期になります。

個人差はあっても、群団全体としてみると やはり低下していくもの。

 

そのような事実を踏まえた上で、

①中高年は今後 定年まで

②定年から平均寿命の80代まで、どのような目標を持てばいいのか?

 

その対応がうまくいけば、自分自身がある程度 納得し、満足できる会社生活を送り・・・

65歳の定年以降は、会社以外の生活でそれなりに満足できる人生を送ることができるのではないでしょうか。

 

その意味で、50代から65歳の定年までの間に・・・

①これまでの人生を振り返って、成果を出せた点と そうでもなかった点を確認してみて

②それを前提として、成果がある程度出た分野を中心に、新たなチャレンジをしていく、また 楽しみなども見つけていく

・・・そのような姿勢がいいのではないでしょうか。

 

中高年に合った内容とレベルで目標を設定して・・・

PDCAとQCDというツールを使いながら、1つずつ着実に進めていくのがいいのではないでしょうか。

 

・定量目標と定性目標の中で、特に定性目標のややこしさ・・・定性目標では目標設定の段階のどこかで、必ず数字の目標を入れるようにするのがいい方法です!

・定量目標であれ定性目標であれ、目標の設定で大切なのは会社の「入 ー 出」(会社の採算)に貢献する具体策を考えることです!

・管理系業務を担当している中高年社員は、現場でお客さまに接している社員への支援を具体的に行う視点の目標がもっと必要では?!

・中高年が管理職の場合は、 ①「会社の採算」、②「80:20の法則」(重要性の原則)に則った業務の進め方を、所属員ができるように指導することを目標にしてはどうでしょうか?!

 

ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

なお、「50代からの中高年の目標はナニ?」

シリーズの直近のものは、次のとおりです。

よかったら、ご覧ください。

 

<その8>・・・「中高年の体力・気力・知力にピッタリ合う目標づくり」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

<その7>・・・「目標は何をどのくらい?」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

<その6>・・・「 目標管理を人事評価に絡めるから起きる問題?」編

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