こんにちは、百萬です。
中高年のみなさんが、心を動かされることって何でしょうか?
心が動かされるというのは、そうそうあるものではないでしょう。
中高年になると感動することが 少しずつ減ってくるのではないでしょうか。
すると、少しずつ固くなりやすい中高年の頭とこころ。
あ〜なんか疲れたなあと思ったら、考えることをスパッとやめて、感じる世界にしばし浸ってみてはいかがでしょうか?
その1つが絵本ワールド。
よかったら、ご一緒にどうぞ。
目 次
- 佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』(1977年)は、何度読んでも毎回 気づきがあります・・・「人生でもっとも大切なものは何だろう」と!
- ジェームズ・ドーハティさんの『アンディとらいおん』(1961年)は、友との心のふれあいの大切さをよ〜く教えてくれます!
- リンド・ワードさんの『おおきくなりすぎた くま』(1985年)は、少年と熊のとっても深い絆を感じさせてくれます!
- まとめ
佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』(1977年)は、何度読んでも毎回 気づきがあります・・・「人生でもっとも大切なものは何だろう」と!
人生で最も大切なものは何だろう・・・
読めばよむほど、そんなことを考えさせてくれる1冊に、どのような絵本があるでしょうか?
その1冊が『100万回生きたねこ』でしょう。
この絵本はもう古典的名著になりましたが、折にふれて何度も味わいたいもの。
・・・100万回も死んで、100万回も生きた 立派なとらねこ。
100万人がそのねこを可愛がり、ねこが死んだときに100万人が泣きました。
けれども、そのねこ自身は1回も泣いたことがありません。
あるとき、そのねこは王様に飼われていました。実は、ねこは王様なんかとっても嫌い・・・
王様はいつも戦争してばかり。
ある日、飛んできた矢が当たってねこが死んだとき、王様はねこを抱いてワンワン泣きました。
あるときは、船乗りのねこでした。ねこは海なんかとっても嫌い。
船乗りは世界中の港に、ねこを連れて行きましたが・・・ある日ねこが船から落ちて死んでしまうと、船乗りはたくさんの涙を流しました。
あるときは、サーカスの手品づかいに飼われていました・・・けれども、手品師がミスしてねこは真っ二つ。
あるときは泥棒のねこ、またあるときは一人ぼっちのおばあさんに飼われて・・・
またあるときは、小さな女の子のねこになって。
ねこは・・・飼い主がみな大嫌い。
ねこが死ぬと、飼い主はみなひどく泣きました・・・けれども、ねこは死ぬことなんか平気。
なぜ、ねこ自身は悲しくないのでしょうか?
ところが・・・
あるとき、ねこは誰のねこでもなく、野良ねこになりました。
ねこはついに自由に・・・
すると、美しいねこたちがお嫁さんになりたがり、大きな魚をプレゼントするねこ。
上等のネズミを差し出すねこなどいっぱい・・・
俺は100万回も死んだんだ。
いまさら、そんなものおかしくて・・・
ねこは誰よりも、自分自身が大好き。
その中でたった1匹だけ、見向きもしない白い美しいねこがいました。
そばに行って、俺は100万回も死んだんだと自慢すると・・・
白いねこの返事はあっけなく「そう?・・・」とだけ。
ねこは腹を立て、次の日も、その次の日も、白いねこの所へ行って・・・
君はまだ1回も生き終わっていないんだろう?・・・
俺なんか、いろんな飼い主のところにいたんだぜ。
白いねこの返事は、やはり「そう?・・・」と言ったきり。
俺は100万回も、と言いかけて・・・ねこは少し考えます。
「ここにいても いいかい?」と、白いねこに尋ねました。
白いねこの返事は「ええ」。
ねこと白いねこは、ずっとそばに寄り添って・・・
やがて、白い猫はかわいい子ねこをたくさん産みました。
ねこは、白いねこと たくさんの子ねこが大好きになって・・・
やがて子ねこたちが大きくなって、それぞれどこかへ行きました。
やがて白いねこは、しだいにおばあさんになっていき・・・
ある日、白いねこは静かに動かなくなりました。
ねこは、初めて泣きました。
夜も朝も、朝も夜も100万回も泣きました。
ある日の昼・・・ねこが泣きやむと、白いねこの隣で静かに動かなくなりました・・・
愛することを初めて知ったねこ。
とても大切なものを、手に入れることができました・・・
1つにつながるって、難しさとうれしさが同居しているもの。
けれども、それが「生きている」ということでしょうか・・・
ジェームズ・ドーハティさんの『アンディとらいおん』(1961年)は、友との心のふれあいの大切さをよ〜く教えてくれます!
ニューヨーク市の図書館の前には、2匹のライオンが座っています。
その理由は、いったい何でしょうか?
よく晴れた日。アンディは図書館に出かけて、ライオンの本を借りました。
家に帰ると、その本を夢中で読みました。寝るときに、おじいさんがアフリカのライオン狩りの話をしてくれたので・・・一晩中アフリカでライオン狩りをしている夢を見ました。
アンディは目を覚ましましたが、頭の中はライオンのことでいっぱい。
アンディは学校へ出かけました。
とある道の曲がり角に、何やら影が・・・それは、なんとライオン!
驚いたのなんのって、アンディは逃げるが勝ちとばかりに 一目散に走ります。
すると、ライオンもやっぱり逃げるが勝ちと思ったのか・・・お互いに柱のまわりをグルグルと。
アンディがどっちへ逃げても、ライオンがいます。ライオンはどっちへ逃げても、アンディがいます。
とうとうどちらもヘトヘトになって、座り込んでしまいました。
そのとき、ライオンが涙を浮かべて、前足をアンディに見せました。
ライオンの足の指に太い釘が刺さっています。
都合のいいことに、アンディはズボンのポケットに釘抜きを入れて歩いていました。
それを使って釘を抜いてあげると、ライオンはうれしくて、アンディの顔をもうペロペロしまくり。
お互いがハッピーになって、ライオンとアンディは手を振ってさようなら・・・
しばらくすると、町にサーカスがやってきました。
アンディも見に行きました・・・評判のライオンが見たかったのです。
ところが、サーカスの最中に、誤ってゲートからライオンが飛び出したものだから・・・それはもう大騒動に。
人々は命からがら逃げ出しました。
アンディも逃げ回っているうちに、ライオンと真っ正面に向かい合ってしまい・・・
もうおしまいだと思ったときに、どうでしょう。
よく見ると、アンディが助けてあげたあのライオンでは!
ライオンもすぐに思い出して大喜び。踊り出すしまつ。
人々がライオンを捕まえようと、じわじわ詰め寄ってきたものの・・・「このライオンは僕の友達だよ」のひとことで事なきに。
翌日、アンディはライオンを連れて、町の人たちの行列の先頭に立って公会堂まで更新することに。
公会堂につくと、アンディが勇敢だったごほうびに、市長がメダルをくれました。
ライオンもとっても うれしそう。
次の日アンディは、図書館にライオンの本を返しに行きました・・・
この世でもっとも大切なものの1つは・・・友情かも。
人だけでなく、あらゆる生き物、自然など、さまざまなものとつながる心の大切さを教えてくれているのではないでしょうか。
リンド・ワードさんの『おおきくなりすぎた くま』(1985年)は、少年と熊のとっても深い絆を感じさせてくれます!
ジョニーくんは、谷の近くの農場に住んでいます。
丘の上に、ジョニーくんのおじいさんは、リンゴの木を植えました。谷間の村で、りんごの木があるのはここだけ。
村のどこの家にも、くまの毛皮が干してあります。
けれども、ジョニーくんの家には干してあったことがありません。
ジョニーくんはこれがとても残念。
ジョニーくんのおじいさんは、りんごもぎの帰り道に、熊に出会って驚いたことがありました。それで、逃げて家に帰ってくるしまつ。
もし 僕が熊を見つけたら、一発でしとめでやる。
そして、谷の中で1番大きな熊の毛皮を作るんだ・・・
ある日、ジョニーくんが森の奥深く入っていくと・・・切り株の後の草むらの中で、こぐまを見つけることに。
こぐまはお腹を空かせていたので、ジョニーくんはこぐまにカエデ砂糖をやりました。
家に帰る道すがら、こぐまはジョニーくんのポケットに入っていたカエデ砂糖の塊を全部ペロリ。
ジョニーくんが熊を連れて帰ってきたので、お父さんとお母さんはとてもビックリ。
その日から、こぐまとの驚きの日々が続くことに・・・
こぐまは何でも食べます。
台所の棚の上の食べものを荒らし始めたのを皮切りに・・・
とうもろこし畑を一晩中荒らし・・・
ほかの家のバケツの蜜を、すっからかんに。
さらに、倉庫に大量に蓄えてあった出荷前のカエデの蜜を全部飲んでしまい・・・
こぐまはみるみる大きくなっていきます。
こうなると、町のみんなは黙っていられません。
お父さんはジョニーくんに、熊を森に返さなければいけないと命令。
次の朝、ジョニーくんは熊を連れて、西へ向かって何キロも歩きました。
お別れに熊にしっかり抱きついて、それから遠い道を家に向かって歩き始めました。
ところが、次の朝・・・
ジョニーくんが家の手伝いをしていると、森にいるはずの熊がひょっこりと顔を出しました。とってもビックリ。
その後、東に向かって別れても、南に向かって途中で逃げてきても、熊はまた戻ってきてしまいます。
ジョニーくんとお父さんは相談しました。残された道はただ1つ。
ジョニーくんは自分でしまつすると・・・
今度はそんなに遠くまで行く必要はありません。
熊とジョニーくんは北へ向かいました。北には道がありません。
ジョニーくんが鉄砲に弾をこめることがなかなかできません・・・そうしているうちに熊は何かのにおいをかぎつけたようです。
ジョニーくんは熊に引っ張られ、小さな丸太小屋のようなものに向かって走ります。
あっという間に戸口を駆け抜けると、バタンと何かが落ちてきて、中に閉じ込められてしまいました。それは動物用に仕掛けられたワナ。
熊は、カエデ砂糖の大きな塊を夢中でしゃぶっています。
まもなく、見たことのない人たちが走ってきて、オリの中にジョニーくんが入っているのを見て驚きました。
おじさんたちは動物園に贈る動物を捕まえているのでした。そしてジョニーくんの熊を見てとても喜びました。
まさかこんなに大きな熊がつかまるとは、考えてもいなかったようです。
この熊は立派な家に入れるし、食べたいだけ食べられるんだよと、おじさんたちはいいました。
君も熊に会いたくなったらいつでもおいでよ。
ジョニーくんも、うん 僕いつでもカエデ砂糖をもって行くよと・・・
その後、ジョニーくんは毎日のように、熊に会いに動物園に行ったことでしょう。
もっとも大切な仲間に会いに・・・
まとめ
中高年は、家でも会社でも、頭がスッカリ固くなっている自分を感じることがよくあるもの。
思い込みが強いと、書いてあることをよく読まずに・・・
いろいろなことをした後で、またやってしまったと思うのは よくあること。
頭ではわかっているつもりでも、体はそれと違うことをしていたり・・・
中高年は、それまでの経験だけで考えると、思わぬ落とし穴が待っています。
そんな中高年の頭を少しでも柔らかくする方法の1つは・・・絵本の世界で「感じる」だけの感覚に浸ってみるのもいいものではないでしょうか?
・佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』(1977年)は、何度読んでも毎回 気づきがあるみたい・・・「人生でもっとも大切なものは何だろう」って!
・ジェームズ・ドーハティさんの『アンディとらいおん』(1961年)は、友との心のふれあいの大切さをよ〜く教えてくれます!
・リンド・ワードさんの『おおきくなりすぎた くま』(1985年)は、少年と熊のとっても深い絆を感じさせてくれます!
ブログをご覧いただき、ありがとうございました。
なお、「中高年の絵本」シリーズの直近のものは、次のとおりです。
よかったら、ご覧ください。
<その19>・・・「とっても不思議な世界」編
hyakuman-amane.hatenadiary.com
<その18>・・・「おはあちゃんはやっぱりスゴイ!」編
hyakuman-amane.hatenadiary.com
<その17>・・・「何だろう なんだろう?」編
hyakuman-amane.hatenadiary.com