こんにちは、中高年の百萬です。
誰でも歳とともに、体力、気力、知力が低下していきます。
それは仕方がないこと・・・
けれど毎日を少しでも元気に 楽しく過ごすには、中高年はどうすればいいのでしょうか?
その方法はいろいろあると思います。
たとえば、自分の好きな方面で、知的好奇心を高めるのもその1つ・・・
そんなことから、会社の教育メンバーとの雑談で・・・中高年はつねに新しい知識を吸収するのも重要だけど、人生の大先輩たちの知恵を再確認するのもいいのでは?
そんな意見が出て、なるほど・・・と。
そんなことから、今の中高年が若きころに読んだことのあるかもしれない 著者の本の中から、自己啓発の知恵を抜き出してみようということに・・・
今回は、奇抜な発想法を考案し続けた 糸川英夫さんの本を読み直してみて、気づきがありましたので お知らせします。
目 次
- プロフィール
- 本を早く深く読むには、読む前に本のタイトルから内容を推測するのがいい・・・そして 制限時間を決めた上で、自分がほしい情報をいち早く見つけるようにする!
- いい文章を書くには、考えたことや思ったことを忘れないうちに すぐ書ける体制にしておくのが大事!
- 「逆転の発想」の1つ・・・失敗を消しゴムで消さなければ必ず成功する!
- まとめ
プロフィール
糸川英夫さんは東京大学卒業後、中島飛行機株式会社に入社。戦闘機の設計業務を行ったのち、東京大学の助教授、そして教授に。
専門は航空工学、宇宙工学。ペンシルロケットに始まるロケット開発を行い、「日本の宇宙開発・ロケット開発の父」とも呼ばれました。
東大退官後は組織工学研究所を設立。ここで培ったさまざまな考え方やノウハウを著した『逆転の発想』がベストセラーに・・・
生涯の著書は100冊余、論文は50余。
60歳を超えてからバレーを踊り始めるなど、多くの奇抜な行動や、発想法を考案された方・・・
本を早く深く読むには、読む前に本のタイトルから内容を推測するのがいい・・・そして 制限時間を決めた上で、自分がほしい情報をいち早く見つけるようにする!
①本を早く読むには制限時間を決める
本を読む時間を制限すると、本を能率よく読まざるを得ない心理状態になる。
時間ができたら本を読もうという考え方では、本は早く読めない。
「その時間内に重要点を読み切る」という覚悟ができれば、本は早く読めるようになる。
これはよく言われることだと思います。
しかし、中高年は疲れ方が早く、毎回それができているかとなると ちょっとあやしいかも・・・
②本を深く読むには、問題意識を持つことが重要
本を読む前に、その中に書いてあることを推測するといい。
著者と表題によって、どんなことから書き始め、結論はどうなっているかを、あらかじめ自分なりに考えてみるのである。
当たることもあれば、大きく外れることもある。
大事なのは、なぜ当たったのか? なぜ外れたのかをよく考えることである。
これが読書の価値を高めることにつながる。
同時に、本人が真剣に向かっているから、本を読むスピードが早まる。
本を推理小説のように推理しながら 読むということでしょうか。
糸川英夫さんは本だけでなく、新聞も雑誌もなんでも頭の体操をしながら読む習慣だったよう。
一見遠回りのようで、実はからだ中の意識を活用して、本と格闘しているような雰囲気かも・・・
③読む目的は、「自分が必要とする情報を なるべく早く見つけ出すこと」
世の中はますます忙しくなってきた。
時間が貴重になればなるほど、自分に最も必要なものを選ぶことが極めて重要。
自分が最も必要とする情報を、より多く、より効果的に獲得することが、時間価値を高めることになる。
そしてそれは自分自身の人生の価値を高めることにもなるはず。
時間は有限・・・
自分がやりたいことはたくさんある。本も多く読みたい。
とすると、本を早く 深く読み、自分がほしい情報を早くつかまえる戦略が必要だ、ということでしょうか。
その方法が糸川英夫さんの、事前推測法?による読書の中心なのかも・・・
いい文章を書くには、考えたことや思ったことを忘れないうちに すぐ書ける体制にしておくのが大事!
①文書を手早く書くには、フォーマットを決めておき、すぐに書ける体制にしておく
日本人は文章を書くのが遅い。
日本では文章を書く場合、まずペーパーは何にしようかとか、縦書きがいいかとか。紙質はどれがいいかなどと余計なことを考えてしまう。
日本はアメリカやヨーロッパに仕事のスピードで負けるが、文章を書くスピードでも負ける。
これは書く前に余計なことに気を取られすぎるから。
思い浮かんだことをすぐに書ける体制ができていないと、思ったことはすぐに頭から消えていく。
たしかにフォーマットを決めておけば、悩まずにすぐ書きだせるかも・・・
②文章の書き方を固定しない
小学校の作文の時間は全部廃止したほうがいい。
原稿用紙を前にしないと文章が書けない習慣がつくと、口述などができなくなる。
だから、テープレコーダーを子供たちに与える。
例えば15分考えて、10分間しゃべる訓練をやるといい。
文章は口述筆記のほうが早く書ける。
これは現在ではスマートフォンの音声入力で簡単にできるようになっています。
スマートフォンに向かって話すだけで、ものすごいスピードで文章が書かれていきます。
音声入力については、次が参考になるかも。
よかったら、ご覧ください。
hyakuman-amane.hatenadiary.com
「逆転の発想」の1つ・・・失敗を消しゴムで消さなければ必ず成功する!
①独創力こそがこれからの時代の 本物の力になる
私は持論として、最終的に頭が良いかどうかの評価は、その人の持つ独創力にかかっていると思っている。
私は学校を卒業して、飛行機会社で20年、戦闘機やら爆撃機やらの設計をずいぶんやらされたが、そこでピタゴラスの定理を使った事は1度もない。
そこに独創性が入り込む余地はないからである。
独創力を高めるには、ものごとを逆から見ることが重要ということでしょうか・・・
②失敗から逃げずに、その原因を正しく理解して、その逆のことをやれば必ず成功する
小学生の成績をよくするには、消しゴムを使えないようにすればいい。
間違ったところを消しゴムで消すから、どこで、なぜ誤ったかを忘れる。
小学生に消しゴムを与えたグループと、使わせないグループに分けた。
消しゴムを使わなかった子どもの成績が大きく伸びたのはいうまでもない。
これは科学であり、当たり前のこと。
これはつまり小学生の学習に限ったことではないのである。
自分の失敗を消しゴムで消してしまえば、まったく進歩しない。
この研究データは、中高年にも当てはまりそう。
中高年は変なプライドがあると、失敗を小学生よりも もっと隠しがちかも・・・
③失敗を成功に変えた 例1
私は中島飛行機に入って、飛行機の設計の仕事をした。
そこでは、発想を逆にして、先輩から失敗の歴史を聞くことにした。
失敗の記録を集め、その反対のことをやれば成功するに決まっている。
仮にそうでなくても、ユニーク、面白いことをやっていると評価されるはずだと思ったからである。
これは東京大学名誉教授の畑村洋太郎さんの「失敗学」に通じるところがありそう・・・
④失敗を成功に変えた 例2
うちの会社はだいたいうまくいっています、という経営者はだいたい見込みがない。
こことここに問題がありますとマイナスを上げられる経営者は、弱点を知っているのだから、必ず直そうと努力している。
その分だけ成長する。
なるほど、たしかにそうでしょう・・・
⑤失敗を成功に変える理論
アメリカのスティングという学者が『認知的不協和の理』の本で、失敗の事例を書いている。
人間が失敗しないためには、スティングの理論の逆をやればいい。
つまり失敗しそうな要因を洗いざらい出しておいて、その一つひとつに対策を打っておけば、後は成功するほかない。
その逆に成功しようとだけ考えると、必ず失敗する。これはおもしろいことである。
ちゃんとした失敗学の権威がいるようです・・・
まとめ
近年、心身ともに元気な中高年が増えているみたい。
街でも会社でも、見かけと行動が若々しい50〜60代が多くなっているような・・・
その一方で、実際の年齢よりも 老けて見える人も少なからずいます。
この違いは、いったいどこからくるのでしょうか?
中高年が新たな視点を持ち続けられるかどうかは、1つには好奇心があるかないかにかかっていそう。
とはいえ、若手と同じように向こうからやってくるものを、ドンドンと勢いよく消化するのも難しいかも・・・
であれば、かつて読んだり、目にしたりした人生の大先輩たちの本を読み直してみるのも、もしかしていいのでは?
ということで、今回は糸川英夫さんの本を数冊読み直してみました。
大ベストセラーになった『逆転の発想』シリーズの著者だけあって、展開する内容は独自性たっぷり・・・
その中で、今回は中高年に欠け始める?独創力の対処策を中心に、本から拾ってみました。
私の会社の教育資料にも入れてみたい内容がたくさんあります・・・
・本を早く深く読むには、読む前に本のタイトルから内容を推測する。そして、制限時間を決めた上で、自分がほしい情報をいち早く見つけるようにする!
・いい文章を書くには、考えたことや思ったことを忘れないうちにすぐ書ける体制にしておくのが大事。たとえばフォーマットを決めておけばいい!
・逆転の発想の1つ・・・失敗を消しゴムで消さなければ必ず成功する。目に見えるようにしておいて、ものごを逆から考えれば 次は必ず成功する!
人生の大先輩たちには、知的生産の点でスゴイ人がいるものです。
中高年は自分に合う「いいもの」をマネしたいもの・・・
ブログをご覧いただき、ありがとうございました。
関連するブログは次のとおりです。
よかったら、ご覧ください。
<その1>・・・竹内均さん 編
hyakuman-amane.hatenadiary.com
<その2>・・・梅棹忠夫さん 編
hyakuman-amane.hatenadiary.com