中高年社員ともなると、自己啓発の必要性は十分にわかっているはず。
けれども、さて いざ本を読もうと思っても、何を読んだらいいのか・・・そんなことはありませんか?
社内の社員教育チームの仲間と、このあたりをよく雑談します。
新しい本をドンドン読むのもいいけれど、けっこう当たりハズレがあるみたい。
そのため、少し古いけど 今も読まれている本は決してハズレない・・・
そのようなことから、現在、若手社員向けに社内教育資料やマニュアルを見直す中で、今も読まれ続けている 著名人の自己啓発本を読み直してみることに・・・
すると、社内教育資料の随所に、あの 竹内均さんの教えを入れていたことが 再確認できました。
また、新たに追加したいと思う内容もたくさん得られました・・・
その中での気づきが参考になるかもと思い、お知らせします。
目 次
- 竹内均さんのプロフィール
- 大きな目標は小さな作業に分割して、1つずつ実行していけば必ず達成できる!
- 時間の使い方は 「 断片の15分 」に集中して、最後にそれらをつなぎ合わせるのがコツ!
- 文章は、その時代の「文明の力」を活用して早く、かつ わかりやすく書くのがいい!
- 本の読み方は、自分に役立つところだけを拾い読みするのが最も効率的 ( 自分主体でいい )!
- まとめ
竹内均さんのプロフィール
あまりにも有名な方ですが、一応 プロフィールを・・・
退官後に、代々木ゼミナールの札幌校長や、科学雑誌『ニュートン』の初代編集長を務めるなど、異色の経歴の持主です。
生涯に著書 約450冊、論文 約90本を執筆するなど、とても精力的な人。
日本中を震撼させた?映画「日本沈没」( 小松左京 原作 : 1973年 )にも、大学教授の立場で特別出演されています。(これがけっこうおもしろいかも・・・)
竹内均さんはものすごい数の本を書かれました。
その最もベースにある考え方を、次の本から久しぶりに抜粋してみました。
今回は、自己啓発本である次の2冊を利用しました。
・『頭をよくする私の方法』(1974年)
・『人生を最高に生きる法』(1992年)
大きな目標は小さな作業に分割して、1つずつ実行していけば必ず達成できる!
①とにかくまず始める
あまり考えすぎずに、ある程度 考えがまとまったらスタートするほうがいい。
すると、とにかく前に進む。
途中で変だと思えば、直せばいいだけ・・
②本を書くために、常に100個の異なるテーマを持つ
世の中を知的好奇心でながめれば、興味深いものは無限にある。
それを忘れないうちにメモして、テーマにする。
そして、それらを繰り返し確認することがとても大切・・・
③100のテーマ1つひとつについて、さらに100の断片に分けて原稿を書いていく。
手持ちのテーマは常に100個くらいあるので、すぐにイメージできるものを 日々そこから選ぶ。
選んだテーマの100の断片のうちのどれかを、空いた時間にランダムに書いていく。
これが飽きずに、書き進められるコツ・・・
④断片ごとに、原稿用紙3枚分の原稿を書いていく
どの断片から書くかは、書けるところからが原則。書く順番で悩む必要はない。
これを「ランチェスターの法則」にならって 説明されています。
ランチェスターの法則とは、相手が大部隊なら その一部にこちらの戦力を集中してまず勝ち、戦局を有利に進める方法。
⑤100の断片がそろったものから1冊の本にする
100の断片を塊ごとに分けて、章や節などに組み立てるには、KJ法を使うと効率的にできる。
KJ法とは、川喜田二郎 京都大学名誉教授の考案したデータ編集手法。さまざまなデータをカードに個別に記述し、そのカードをグループごとにまとめて、論文や本を書いていく方法。
⑥過去の先輩たちの遺産(すばらしい著作やデータなど)をもっと活用する
新しい価値とは、過去の遺産の組み合わせを変えてつくり上げるもの。
それまで世の中になかったものをつくるのは 誰にでもできるものではないが、世の中にあるものの組み合わせを変えるのは誰にでもできる。
その視点を持って実際にやるか、やらないかだけ・・・これが大きな差に。
時間の使い方は 「 断片の15分 」に集中して、最後にそれらをつなぎ合わせるのがコツ!
①まとまった時間ができたらやろう というのは難しい
いまは忙しい時代。まとまった時間は確保できないもの。
だから、15分程度の半端な時間が確保できたら、400字詰原稿用紙を3枚書くと決めておくのがいい。
短い時間でも、それらをまとめて全部合わせたら、それなりの時間になる。
②頭の切り替えは15分単位がいい
これは人間の生理にもとづく裏づけがあり、強い集中力を生む。
同じ内容のことをずっと続けていると、必ず能率が落ちる。
15分単位で1200文字を書く作業。これを項目を変えながらやると能率が上がる。
文章は、その時代の「文明の力」を活用して早く、かつ わかりやすく書くのがいい!
①テープレコーダーを利用して文章を早く書く
原稿用紙に鉛筆で書くのはとても能率が悪い。
だから、文明の力を最大限利用するとよい。私はテープレコーダーを使い始めた。
テープに吹き込んだ内容を聞いて、秘書が文字を起こしてくれる仕組みをつくった。
私は、それを最終稿に仕上げるだけ。
この方法により、私は多くの本を世に出すことができた。要は、創意工夫すれば何でもできる。
まさに発想の転換・・・
これは、今ではスマートフォンの音声入力が、簡単にやってくれる時代に。
スマートフォンによる音声入力については、次が参考になります。
よかったら、ご覧ください。
hyakuman-amane.hatenadiary.com
②1文1主語で文を書いて 文を短くすることが重要であり、そのためには「が」をやめる
例文が次のように載っています。
・1文1主語になっていない文章
「地球に人類が誕生して300万年がたつが、海に初めて生命が生まれたのが35億年前といわれているから、それは生命全体の歴史から見れば1000分の1の長さに過ぎない。」
これを、1文1主語に変えると・・・
「35億年前、初めての生命が海に生まれた。人類の誕生は300万年前である。生命全体の歴史から見れば、人類の歴史は1000分の1の長さに過ぎない。」
竹内均さんはこれを、「味気ない文ではある。しかしわかりやすい。」と説明されています。
また、文章がわかりにくくなる元凶は、接続詞の「が」・・・
これは多くの文筆家が指摘すること。
「が」で文を長くすると、読んでもらえない文章のできあがり?!
本の読み方は、自分に役立つところだけを拾い読みするのが最も効率的 ( 自分主体でいい )!
①本は、自分に役立つところを得るものだから、拾い読みができなければいけない
著者の言いたいことよりも、「自分が知りたい、確認したいことを読む」ことが重要・・・
そうでないと、効率的な本の読み方とはいえない。
②本は図書館を最大限利用しないと損
どんな発明・発見でも過去のデータ・書籍などから生まれる。
だから何か価値のあるものを生み出すためには、あるテーマについて多くの本を読むことが大切。
高価な本をたくさん買うわけにはいかないので、図書館を使い倒すのがよい・・・というところでしょう。
③新しい分野を勉強するときは、もっとも薄い入門書から読むのが、結局は近道
この原則を無視して、分厚い本から入る人は実に多い。
そのため、よく理解できないから挫折する・・・
もっとも薄い本は、ほんとうに精通している著者にしか書けない、ということでしょう。
歴史などの入門書としてのマンガも、同じかも。
まとめ
本屋や図書館に行けば、中高年社員の担当する仕事に関係する本がたくさんあります。
その中から、何冊かパラパラやれば、それほど時間をかけなくても選べるはず・・・
なのですが、何から読んだらいいか迷ってしまう との声が多いのも事実かも?
もしかすると、本が多すぎて逆に消化不良になっているかもしれません。
誰かのアドバイスがないと、本の洪水に飲み込まれてしまうかも。
そういうときは、著名な人生の先輩たちが書いた本を 読み直すのもいい方法。
いまだに読み続けられている本は、書かれている内容が多少 時代に合わなくなっても、仕事をする基本がしっかりと整理されているもの。
その意味で、人生の大先輩たちの本はとても参考になります。
このような本は読む人が少ないので、図書館で検索して予約すれば、最寄りの図書館ですぐに受け取れて 読めることまちがいなし。
・仕事の大きな目標は小さな作業に分割して、1つずつ実行していけば必ず達成できる!
・時間の使い方は「断片の15分」に集中して、最後にそれらをつなぎ合わせるのがコツ!
・文章は「文明の力」を活用して早く、かつ わかりやすく書く!
・本の読み方は、自分に役立つところだけを拾い読みするのが最もいい ( 自分主体 )!
とても高い地方税を払っているのだから、この際に 公立図書館をうまく使って、元を?取ることを考えるのもいいかも・・・
ブログをご覧いただき、ありがとうございました。