hyakuman_amaneのブログ

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【 中高年の激しい思いこみを20% ゆるくするステキな絵本・・・今週の3選! : < その26> お母さんの愛情はとっても深い! 編 】

あれ何・・・???
頭のかたい中高年向けの絵本だよ!

 

こんにちは、百萬です。

 

中高年のみなさんは・・・自分の頭がけっこうかたくなってきたなあ と感じることはないでしょうか?

 

家でも会社でも、何を聞いても それほど心が動かなくなってくると、ちょっとマズいかも。

それはもしかして、ムカンドー症候群の兆候かもしれません・・・

 

そういうときは、感じる世界に没入できる「絵本ワールド」は いかがでしょうか?

かたくなりつつある中高年の頭を、少しでも柔らかくしたい。

 

今回のテーマは「お母さんの愛情はとっても深い!」です。

よかったらご一緒にどうぞ・・・

 

目 次

 

リリアさんの『あおいアヒル』(2018年)は、認知症がどんどん進む お母さんを・・・やさしくつつみこむ子の愛に泣けるかも?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

まわりのことが、少しずつわからなくなってくるお母さん・・・

そうなったら、子はどうしたらいいのでしょうか?

 

ママ覚えてるかな・・・この青い池?

初めて出会ったのは秋だったねえ。

あったかい風と冷たい風が、代わりばんこに吹いていた日だ。

 

青いクチバシのアヒルは、近くで小さな鳴き声に気づきます。

なんと、ワニの赤ちゃん。抱っこすると、たちまちスヤスヤ。

 

あたりを見渡しても、お母さんワニは見当たりません。いくら待っても現れません。

大丈夫かしら。でも、わたしは行かなくちゃいけないの・・・

 

そのとき、赤ちゃんワニが目を覚まし、大きな声で・・・うわーん!

赤ちゃんワニは、アヒルの足にしがみついて離れません。

ママぁ〜!

 

赤ちゃんワニは、青いアヒルの行くところにはどこにでもついて行きます。

やがて上手に、ママと言えるように・・・

 

青いアヒルは、いつも赤ちゃんワニを大事に守りました。

だめ、あなたはまだ赤ちゃんなの・・・お風呂は毎日入るのよ。読み方も教えました。

 

ママ見て、ボク浮かんでるよ。

初めて出会った青い池・・・2人はそこにプカプカ浮いて、そしてその後いつも一緒にお昼寝タイム。私、世界で一番幸せなママね・・・

 

やがて、赤ちゃんワニは1人で遊べるようになりました。

ママにお花を摘んできたり、歌を歌ってくれるようになりました。

そうしてワニは みるみるうちに大きく育って、歩くたびにドスンドスンと地響きがするほどに。ワニがこんなに立派になって、青いアヒルはとっても安心。

 

けれど、いつからだったでしょう・・・青いアヒルは、いろいろなことを忘れるようになりました。

 

こっちに来ないで!

こう言って、青いアヒルはワニのことを忘れて、どこかへ行ってしまうようになりました。

 

でもワニはにっこり・・・ボクはママを見つけるよ。

だって世界で一番好きだからね。ママのいるところはすぐにわかるんだ。

 

青いアヒルは、いつも同じことを聞くようになりました・・・

 

どうして私をお風呂に入れるの?

・・・だって、ママはいつも僕をお風呂に入れてくれたもの。

 

どうしてご飯を食べなくちゃいけないの?

・・・今日のご飯、とってもおいしいでしょう。

 

どうして寝なきゃいけないの?

・・・明日も一緒に楽しく遊ばなくっちゃね。

 

ある日、青いアヒルはずっと泣いていました。もう自分の足で歩けないのです。

けれども、ワニはママがどこへ行きたいのか、ちゃんと知っていました。

池の上を吹く風・・・葉っぱのさざめき・・・青いアヒルはその匂いを全部覚えているのです。

 

ママ覚えてる・・・この青い池?

初めて出会った時のこと・・・

 

ママ、眠ったの?

 

ママはときどき怒ったり、迷子になったり、ボクを忘れたりするけど・・・

ずっと変わらないのは、ママがボクを大好きなこと。そして、ボクもママが大好きなことさ。前はボクがママの赤ちゃんだったけど、今度はボクが守るからね・・・

 

ご飯ちょうだい、お腹すいた・・今日もお母さんが嬉しそうに言っています。

 

お母さんアヒルと、子どものワニの親子。

普通の親子よりも、とっても、とっても仲良し。

 

誰でも、例外なく 順番に年老いていくもの・・・そして、少しずつ忘れやすくなっていくもの。

難しい問題はいろいろあるけれど、親子にはやっぱり「愛」が一番大切なようです・・・

 

さとう わきこさんの『せんたく かあちゃん』(1978年)は、恐ろしい顔をした雷さまも恐れる肝っ玉母さんの・・・深〜い愛情が感じられるかも?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

とっても恐い鬼たちが、1人の肝っ玉母さんに叱られてシュンとしている・・・そんな姿を想像できますか?

 

洗濯の大好きな母ちゃんがいました・・・

 

今日もいい天気で、母ちゃんは腕まくり。ぱっとカーテンを外すと、太い腕でたちまちゴシゴシ。

家中のズボンもチョッキも、靴下もパンツも、シーツも枕カバーも、あっという間にタライに放り込みます。

 

家中のものをみんな洗ってしまった母ちゃんは、子どもたちに言いました。

何か洗うものを探しといで!

 

子どもたちがそこら中を見渡すと、猫が見つかりました。

殺気を感じた猫は、いつもなめてるからとってもキレイと言って一目散。

 

危険を感じたのは猫だけではありません。近くにいた犬も、鶏もみんな逃げ出しました。

この騒ぎを聞いた・・・下駄箱のゲタや靴や傘もみんな逃げ出す始末。

 

それを見て、母ちゃんは大声で叫びました・・・止まれ!

みんなは魔法にかかったように、体中がしびれて動けなくなってしまいました。

母ちゃんはみんなをタライに放り込んで、ゴシゴシとあっという間に洗ってしまいました。

 

洗濯が終わると、母ちゃんは洗濯物を干し始めます。

庭の木から木へと丈夫なヒモをくくりつけ、猫も犬も鶏も、靴もゲタも、子どもたちも、み〜んなまとめて干して 洗濯バサミで止めました。

 

母ちゃんはとってもご機嫌。

洗濯物を干した後は、ラムネを飲んだみたいにスッキリ!

 

ちょうどその頃、空に雷さまの雲が動き始めます。

すげえすげえ・・・ヘソがいっぱい干してあるぞ。雷さまはよだれを飲み込みながら、全速力で雲を運転して、洗濯物に近づきます。

 

空が急に暗くなり、母ちゃんがあわてて洗濯物を取り込んでいると・・・

いきなりピカピカ、バリバリと雷さまが落ちてきました。

 

雷さまが、物干しの中に引っかかってもがいるのを見て・・・

あんたは何しにきたんだね?

 

すると、雷さまは・・・

当たり前のこんこんちき。お前たちのヘソを取りに来たに決まってるじゃないかあ!

 

母ちゃんはそれを聞いてカンカンになって・・・

雷さまの首をグッとつかんで、タライの中に放り込んでゴシゴシ。

 

洗い終わった雷さまを見て、母ちゃんはビックリ。

雷さまはしわくちゃで、おまけに目も鼻も口もなくなっていました。

 

案外だらしないんだね・・・母ちゃんは雷さまを洗濯バサミで止めて、ピンピン叩いてシワを伸ばしました。

雷さまがすっかり乾くと・・・これじゃ、前か後かわからない。困ったねえ。

 

母ちゃんはしばらく眺めてから、子どもたちに命令!

雷さまの顔を描いてあげなさい。子どもたちはクレヨンで色を塗りはじめました。

 

しばらくして、雷さまは鏡を覗いてとってもビックリ。

なんだかいい男になっちまったぜ、と鏡であちこち見ています。

 

気に入らなきゃ、もう1回洗ってあげるよと母ちゃんが言うと・・・

雷さまはもういいよと、慌てて空へ逃げ帰りました。

 

次の朝、母ちゃんが元気よく洗濯していると・・・

突然 黒い雲がいっぱい出てきて・・・ピカ、ガラガラ、ドシーン、ドンガラ、ドッシーン。

 

母ちゃんが驚いて周りを見渡すと、そこら中が雷さまだらけ。みんな薄汚れた雷さまばかり。

みんなが言いました・・・洗濯してくれ〜、洗ってくれ〜。

 

顔を書き直してくれ〜、いい男にしてくれ。

昨日の雷みたいに、やってくれえ・・・

そこで、母ちゃんは張り切って一言。がってん、まかせときぃ!!

 

肝っ玉母さんでしょうか。

体がガッチリして、1日中何でもゴシゴシ、ピッカピカに・・・

やさしそうなのに、ちょっぴりこわい・・・昭和初期から中期まで、どこにもけっこういたような雰囲気に 思わず脱帽かも。

 

佐野洋子さんの『うまれてきた子ども』(1990年)は、素直なこころを持つ人を うらやましく思う気持ちが、とってもよくわかるような?!・・・やっぱり、お母さんって とってもスゴイ!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

素直なこころを持てるといいなあ・・・と思いつつ、なかなか素直になれない人って、案外多いのではないでしょうか?

 

生まれたくなかったから・・・生まれなかった子どもがいました。

 

この世に生まれなかった子どもは、毎日その辺をうろうろ。

宇宙の真ん中で、星の間を歩きまわり、星にぶつかったって痛くない。

太陽のそばにいったって暑くない。

何しろ生まれなかったんだから・・・そんなの関係ない。

 

ある日、生まれなかった子どもは、地球にやってきました。そして、どんどん歩いていった。

野を越え山を歩いて行った。ライオンが出てきてウォーと吠えても、こわくなんかない。

蚊が飛んできて刺しても、かゆくない。

だって、生まれてないから・・・そんなの関係ない。

 

トマトの畑を通って、魚のいる川を渡って、どんどん歩いた。

犬が1匹いて、生まれなかった子どもをぺろぺりなめたけど、全然くすぐったくなんかない。

町に着いたら、パン屋さんからパンの匂いがしてきたけど・・・生まれてないから食べたくもない。

 

生まれなかった子どもが、街の広場に座っていると、広場に犬を連れた女の子がやってきた。

こんにちはと、生まれなかった子に挨拶をしたけれど・・・関係ないから、生まれなかった子どもは、こんにちはなんか言わない。

 

生まれなかった子どものそばにいた別の犬が、なんと女の子のお尻と足にかみつきました。

それを見て女の子の犬は、生まれなかった子どもの腕や足にかみついた。

生まれてないから ぜんぜん痛くないよ・・・

 

女の子のお母さんがあわてて飛び出してきて・・・女の子を追いかけてきた犬を棒でゴツンと叩きました。

女の子のお母さんは、女の子の傷口をきれいに洗って、薬をつけて、お尻に絆創膏を貼りました。

 

それを見て、生まれなかった子どもは・・・絆創膏をペタリと貼りたくなり、絆創膏、絆創膏と叫びました。

 

しばらくして、生まれなかった子どもは・・・ついに生まれました。

 

その生まれた子どもは足と腕が痛くて、お母さん痛いよ〜と言うと、

お母さんが、大丈夫よ、大丈夫よと言いながら、走ってきた子どもをしっかり抱きます。

きれいに洗って、薬をつけて、腕にペったりと絆創膏を貼りつけます。

 

バンザーイ!

生まれてきた子どもは、お母さんに抱きつきます。

お母さんって、とっても柔らかくていい匂い・・・

それからパンの匂いをかぎます。ボクお腹すいたと言って、パンをむしゃむしゃ食べます。

 

生まれてきた子どもは、広場で向こうから来る女の子に手をあげて叫びます・・・

ボクの絆創膏の方が大きいぞ!

夜になると、生まれてきた子どもは、ネマキを着てお母さんに言います。

もう僕寝るよ、くたびれるんだ。お母さんは笑います・・・

 

そして生まれてきた子どもをしっかり抱いて、おやすみなさいのキスをします。

生まれてきた子どもは、夢も見ないでグッスリ眠りました・・・

 

素直なこころっていいなあ。

でも、わかってはいても、素直になれないっていう悩みもあるんだ・・・

でも、でも、自分の気持ちに少しだけ忠実になる勇気を持つと、けっこういいことがあるんだなあ・・・

お母さんの愛って、スゴイなあ!

 

頭が少しかたくなっている中高年も、ちょっとだけ素直になると、いいことがあるかもしれませんよ・・・

 

まとめ

 

ねえねえ、これ お父さんと
お母さんのケンカの絵みたい!
あはははは・・・・

 

中高年の頭が・・・ドンドンかたくなっていく原因は何でしょうか?

 

小さいころは見るもの聞くものがすべて新しく、とっても目がキラキラしています。

けれども、人はそれなりの経験を積むと、世の中の物事がだいたいわかってくるもの。そして、頭がかたくなっていくような。

 

そういうときは、子どものとき 楽しかった 絵本ワールドに行ってみるのはいかがでしょうか・・・

 

「考える」世界から、「感じる」世界に入ると、頭が宙に浮いているような感覚を味わえるかも。

すると、ちょっと頭が柔らかく感じられるかも・・・

 

・リリアさんの『あおいアヒル』(2018年)は、認知症の進むお母さんを・・・やさしくつつみこむ子の愛に泣けるかも?!

・さとう わきこさんの『せんたく かあちゃん』(1978年)は、恐ろしい顔をした雷さまも恐れる肝っ玉母さんの・・・深〜い愛情が感じられるかも?!

・佐野洋子さんの『うまれてきた子ども』(1990年)は、素直なこころを持つ人をうらやましく思う気持ちが、とってもよくわかるかも?!・・・お母さんはとってもスゴイ!

 

ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

なお、「中高年の激しい思いこみを20% ゆるくするステキな絵本・・・今週の3選!」シリーズの直近のものは、次のとおりです。

よかったら、ご覧ください。

 

<その25>・・・「思いやりって・・・あったかいなあ!」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

<その24>・・・「ちょっと想定外かも?」編

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<その23>・・・「とっても恐い想い・・・」編

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