hyakuman_amaneのブログ

日々「学ぶ」「働く」「楽しむ」 中での 気づきブログです!

【 中高年の激しい思いこみを20% ゆるくするステキな絵本・・・今週の3選! : < その25> 思いやりって・・・あったかいなあ! 編 】

「かたい頭」の中高年のみなさん
絵本ワールドへようこそ・・・

 

こんにちは、百萬です。

 

中高年が絵本を読むとき・・・

それは、わが子が小さいころに「読んでよんで・・」とせがまれたときくらいでしょうか?

 

子どもが成長するにつれて、中高年と絵本はまったく結びつかなくなるもの・・・

 

けれども いい中高年になって、改めて絵本をパラパラやってみると・・・けっこう夢中になっている自分に気づいたりして。

 

頭をすっかりカラッポにして、感じる世界に浸ると、案外にいいかもしれませんよ・・・

 

今回テーマは「思いやりって・・・あったかいなあ! 」です。

よかったら、ご一緒にいかがですか?

 

目 次

 

方 軼羣 (ふあん いーちゅん)さんの『しんせつなともだち』(1965年)は、仲間どうしの思いやりのすばらしさを・・・中高年に改めて考えさせてくれそう!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

助け合う気持ちは、多くの人が持っている とっても大切な財産・・・

けれども、もう一歩 勇気が出なくて、なかなか実行に移せないことが多いのではないでしょうか?

 

動物たちの住むある山に 雪がたくさん降って、野も山もすっかり真っ白・・・

 

子ウサギさんは食べるものがなくなってしまったので、食べ物を探しにお出かけ。

おや、こんなところにカブが2つある・・・子ウサギさんは喜びました。

 

そして1つだけ食べて、1つは残しました。

雪がこんなに降って、とっても寒い・・・

ロバさんはきっと食べ物がないでしょうから、このカブを持っていってあげましょう。

 

子ウサギさんがロバさんの家に来てみると、ロバさんは留守。

そこで、カブをロバさんの家にそっと置きました。

 

実は・・・ロバさんは食べ物を探しに出かけていました。

ロバさんはちょうどサツマイモを見つけて、元気よく家に帰ってきたところでした。

 

ロバさんが部屋に入ってみると、なんとカブが置いてあります。

ロバさんは不思議そうに・・・これは誰がもってきてくれたのかしら。

 

ロバさんはおイモを食べてまんぷく。そして、考えました。

今日は雪でとても寒い・・・ヤギさんはきっと何にも食べ物がないでしょうから、このカブを持っていってあげましょう。

 

ロバさんが子ヤギさんの家に来てみると、子ヤギさんは留守。

そこでカブを子ヤギさんの家にそっと置きました。

 

ちょうどそのとき、子ヤギさんは食べ物を探しに出かけていました。

子ヤギさんはうまい具合に白菜を見つけて、スキップしながら家に帰ってきました。

 

子ヤギさんが部屋に入ってみると、カブが置いてあります。

これはどこから来たのだろう・・・子ヤギさんは白菜を食べてから考えました。

 

雪がこんなに降って、とても寒いなあ。

シカさんはきっと食べ物がないでしょうから・・・このカブを持っていってあげましょう。

 

子ヤギさんが小ジカさんの家に来てみると、小ジカさんは留守でした。

それで、カブを小ジカさんの家にそっと置きました。

 

小ジカさんは食べ物を探しに出かけていました。

小ジカさんは運よく青菜を見つけて、元気よく家に帰ってきました。

 

小ジカさんが部屋に入ってみると、カブが置いてあります。

これはいったいどこから来たのかしら・・・小ジカさんは青菜を食べてから考えました。

 

雪がこんなに降ってる・・・

ウサギさんはきっと何も食べ物がないでしょう。カブを持っていってあげましょう。

 

小ジカさんが子ウサギさんの家に来てみると、子ウサギさんはお腹がいっぱいで、ぐっすり眠っていました。

小ジカさんは子ウサギさんの目をさまさないように、カブをそっと置いて帰っていきました。

 

やがて子ウサギさんは目を覚ましました。目をパッチリ開けてみてびっくりしました。

カブが戻ってきてる・・・???

 

子ウサギさんはちょっと首をひねって考えましたが、すぐにわかりました。

友だちって、やっぱりいいねえ。

 

思いやりと助け合い。

みな その言葉を知っていて、その意味もわかっているはず。

けれども、思っていても、もう一歩踏み出せないことが多いかも。

 

勇気を持ってもう一歩踏み出してみると、もっとステキな世界が広がるような・・・

 

ジョン・バーニンガムさんの『ガンピーさんのふなあそび』(1976年)は、仲間が助け合うことの大切さと難しさを・・・わかりやすく教えてくれているのかも?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

人を思いやる・・・誰でも持っているステキなこころ。

けれども、つい自分のことが先に出て、・・・しまったぁ!と思うことが、誰でもあるのではないでしょうか?

 

動物たちにとっても人気なガンピーさん・・・

ガンピーさんは船を持っていて、家は川のそば。

 

ある日、ガンピーさんは船に乗って出かけました。

「一緒に連れてって」と子どもたち。

「いいとも」とガンピーさんは言いました。

「でも、喧嘩しないでね」

 

次に、「私も一緒に行っていい、ガンピーさん?」

とウサギが言いました。

「いいとも。でも、飛んだり跳ねたりしないでね」

 

今度は・・・「私も乗りたいなぁ」とネコが言いました。

「いいとも」と、ガンピーさんは言いました。

「でも、船の上でウサギを追いかけたりしないでね」

 

さらに・・・「僕も連れてってもらいたいなぁ」と、イヌが言いました。

「いいとも」と、ガンピーさん。

「けれども、ネコをいじめたりしないでね」

 

さらに、さらに・・・「私もお願い、ガンピーさん」とブタが言いました。

「いいとも。でも、うろちょろしないでね」

 

次は・・・ヒツジが「私も乗れるかしら?」

「乗れるとも。でも、メーメー泣くんじゃないよ」

 

今度は・・・「僕もどこかに乗せてって」と子ウシ。

「いいとも。でも歩きまわるんじゃないよ」

 

最後に・・・「わしも乗っていいかなぁ、ガンピーさん?」とヤギが言いました。

「いいとも。でも、蹴ったりするんじゃないよ」

 

しばらくみんな楽しそうに、川を下っていきます・・・

 

ところが、そのうちに、ヤギが蹴とばし、子ウシがドシンドシンと歩きまわり始めました。

さらに、ヒツジがメーメー泣いて、ブタがうろちょろし、イヌがネコをいじめて、ネコがウサギを追いかけます・・・

さらに、さらに、ウサギがぴょんぴょん飛びまわり、子どもたちが喧嘩しはじめると・・・

 

ついに船がひっくり返って、みんな川の中にドッボ〜ン!

 

それからガンピーさんと、ヤギと子ウシ、ヒツジ、ブタとイヌとネコ、ウサギと子どもたちは・・・

岸まで泳ぎついて、土手に上がり、暑いお日さまにあたって体を乾かす始末。

 

「帰りは野原を横切って歩いて行くとしよう」とガンピーさん。

「そろそろお茶の時間だからね・・・」

みんなで1つのテーブルに集まって、ガンピーさんの家でお茶を飲みました。

 

「じゃぁ、みんな さようなら」とガンピーさん。

「またいつか乗りにおいでよ」とニッコリ・・・

 

みんなで協力し合えば、問題は起きないのに・・・

頭ではわかっていても、行動は別のことが多いかもしれません。

人を思いやるのは、それが結局は、みんなの幸せにつながるからかもしれません・・・

 

この絵本は、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞しました。それは・・・イギリスで1年間に出版された絵本のうち、特に優れたものに対する賞です。

 

大石真さんの『かさじぞう』(日本昔話、2015年)は、やっぱり日本人のステキな行いのルーツかも?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

久しぶりに、懐かしい日本昔話を読んでみました。

 

いつもどおり 感謝の気持ちで接したら、思わぬことが起きちゃった・・・誰でも読んだことがある『かさじぞう』。

そのときの・・・なんとも ホンワカとした気持ちを覚えている中高年は、かなりいるのではないでしょうか?

 

昔あるところに・・・

貧乏だけれど、心の優しいおじいさんとおばあさんが住んでいました。

 

明日は正月だというのに、2人の家にはお餅1つない始末。

「おばあさんや、ちょっくら薪を売りに行ってくるよ・・・それで餅でも買ってくるさ。」

 

おじいさんは薪を山ほど背負うと、町へ出かけていきました。

薪は重いぞ、よっこらしょ・・・

町は遠いぞ、よっこらしょ。

道は滑るぞ、よっこらしょ・・・

風が寒いぞ、よっこらしょ。

 

やっとの思いで町につくと、大勢の人が威勢のいい声で、いろんなものを売っています。

おじいさんも負けずに、大きな声で「薪はいらんかね~。よく燃える薪はいらんかねぇ~。」

 

けれども、いくら声をからして叫んでも 薪は1つも売れません。

 

おじいさんは諦めて、とぼとぼと家に向かって歩き出すと・・・

「もしもし」と誰かが、おじいさんに声をかけます。

 

それは笠売りのおじいさん。

「見ればお前さまの薪はちっとも売れないのぉ。私の笠もちっとも売れねぇ。売れないものどうし取りかえっこしないかね?」

 

「それは面白い」

おじいさんは持っている薪を、5つの笠と取り替えました。

 

笠は軽いが、どっこいしょ。

家は遠いぞ、どっこいしょ・・・

雪は深いな、どっこいしょ。

もうすぐ日暮だ、どっこいしょ・・・

 

おじいさんがどっこいしょ、どっこいしょと歩いていくと・・・

おじぞうさまが見えてきました。

頭に雪を積もらせて立っていて、とっても寒そう。

 

「あれまぁ、かわいそうに。せめてこの笠でもかぶってくだされ。」

おじいさんは、お地蔵さまに1つずつ笠をかぶせてあげました。

 

「おや困ったなぁ・・・1つ足りないぞ。」

おじいさんは 自分がかぶっていた手ぬぐいをとって、6つ目のおじぞうさまにかぶせます。

 

「おばあさんや、今帰ったよ。」

「おやまあ、ご苦労さま。外は寒いから、早く中にお入りなさい。明日はお正月、今夜は早く休みましょう。」

 

その夜、おじいさんも おばあさんも寝て、山の獣たちもみんな眠ったごろに・・・

「じょいさ、じょいさ」威勢のいい掛け声が、遠くから聞こえてきます。

 

「はてなんだろう。この声は・・・?」

「誰かが何かを運んでいるみたいですよ。」

 

じっと耳をすましていると、だんだん掛け声が近づいてきます。

家の前で、重いものを置いたような音が聞こえました。

 

「こんな夜更けになんだろう?」2人はそっと表をのぞいてみました。

「ああ!」

「これはまぁ!」

 

なんと入り口の前にお米やお餅など、正月のご馳走がどんと置いてあります。

「おじぞうさまだ。おじぞうさまが くださったのだ。なんとありがたいことだ!」

 

おじいさんとおばあさんは、おかげで、それはそれは楽しいお正月を迎えることができました・・・

 

よいことをすれば、いいことが必ずある というのではなく・・・

いいことを相手にしてあげることで、自分自身がホンワカとしたいい気持ちになれる・・・人としての そんなうれしさを教えてくれているようです。

 

何度読んでも、とってもステキな気分になれる・・・そんな不滅の1冊かもしれません。

 

まとめ

 

中高年が絵本ワールドに入ると
「感じる世界」のとりこになるかも・・・

 

中高年と絵本・・・

一見 無関係のような感じですが、頭を少し柔らかくするには「感じる」絵本の世界がけっこういいかも。

 

子どもたちが夢中になる絵本ワールドですから、中高年はあっという間に浸りきることができます。

読んでいる間は、日ごろのいいことも そうでないことも、いったんすべて忘れられること請け合い。

 

心と考え方が柔らかだった子どものころ。

そんな時代に、頭が少し戻れるかもしれません・・・

 

・方 軼羣 (ふあん いーちゅん)さんの『しんせつなともだち』(1965年)は、思いやりのすばらしさを・・・中高年に改めて考えさせてくれそう!

・ジョン・バーニンガムさんの『ガンピーさんのふなあそび』(1976年)は、助け合うことの大切さと難しさを・・・わかりやすく教えてくれているのかも?!

・大石真さんの『かさじぞう』(日本昔話、2015年)は、やっぱり日本人のステキな行いのルーツかも?!

 

ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

なお、「中高年の激しい思いこみを20% ゆるくするステキな絵本・・・今週の3選!」シリーズの直近のものは、次のとおりです。

よかったら、ご覧ください。

 

<その24>・・・「ちょっと想定外かも?」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

<その23>・・・「とっても恐い想い・・・」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

<その22>・・・「 力を合わせて・・・」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com