hyakuman_amaneのブログ

日々「学ぶ」「働く」「楽しむ」 中での 気づきブログです!

【 中高年の激しい思いこみを20% ゆるくするステキな絵本・・・今週の3選!:< その21> ボクはヒーロー? 編 】

今日も絵本ワールドへようこそ
今度はお父さんもいっしょに・・・

 

こんにちは、百萬です。

 

自分の思い込みから、相手の言ったことを誤解したり、不要な言い争いになったり・・・

中高年はそのようなことが、もしかして増えていませんか?

 

もうちょっと柔らかい頭を持っていれば、トラブルは避けられたかも・・・

そんなことがないように、中高年はイメージの世界でのトレーニングが必要かもしれません。

 

そんな中高年は、絵本ワールドの世界はいかがでしょうか。

ひたすら感じる世界で、グッと柔らかな気持ちになれることうけあいかも・・・

 

今回のテーマは「ボクはヒーローかも?」。

よかったら、ご一緒にいかがですか・・・

 

目 次

 

ヨシタケシンスケさんの『あきらが あけて あげるから』(2021年)は・・・非力な子どもが 大人のパワーを身につけて、ヒーローになりたい切なさがたまらない感じ?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

今まで できなかったことが、ある日 突然できるようになった・・・

そういうときって、子どもは天にも昇るような気持ちに なれるのではないでしょうか?

 

それを見ている親も、とってもいい顔になれるもの・・・

 

悔しい・・・ボクはとっても悔しい。

僕はチョコが食べたいんだけど、この袋が開けにくいんだよ。

 

いくらやっても開かない・・・やっぱりダメだ。僕はまだちっちゃくて力も弱いから、この袋を開けられない。

ん〜・・・とっても悔しい。

 

しょうがない、嫌だけど、お母さんに開けてもらおう。

ねぇお母さん、これ開けて。

 

うん?・・・もう開いちゃったの?

 

開けてもらったら、なんていうの?

え?

 

あぁ・・・あっ、ありがとうございます。

はい、どういたしまして。

 

・・・とてつもなく悔しい。僕もお母さんみたいにピッと開けてみたい。

 

あきらくんは、空を見上げて、いろんなことを空想することに・・・

 

明日とか明後日とか、いや、もう少し大きくなったら、ボクはきっと何でも開けられるようになると思うんだ。パカッってね。

 

そうなると・・・自分の分だけでなく、みんなの分も全部開けてあげたい。

しまいには、たくさんの人がボクを待って並ぶに違いない。

こっちも開けて、あっちも開けてほしいって言うに決まってる。

うん、いいよ、あきらが開けてあげるから。

 

空想はドンドン広がり・・・

 

ビンの蓋をカバッ、ドリンクのプールをキャパ、コカコーラをプシュ、大きなお菓子の袋をバリッ、牛乳のパックをカパッ。

うん、みんなの驚く顔が目に浮かぶ・・・

 

う〜ん、楽しみだ。早く大きくならないかな。

もう少し大きくなったら、「何でも開ける屋」さんになろうかな。

みんなの代わりに、あきらが開けてあげるんだ。

 

困っている人の金庫をカパッ、溝に落ちた鍵をゴパッ、化石が埋まっている岩をガバッ、泥棒が持っているスーツケースをパカッ、いろんなものを開けてあげるんだ。

ボクはヒーローだぁ・・・

 

たぶん・・・家を真っ二つにすることもできる。そして、地球を真っ二つにすることもできるんだ。

 

待てよ・・・ボクがこれ開けてって持っていくと、お父さんはいつもちょっとうれしそうだ。

 

お父さんは、開けるの好きなの?

そうだねえ、好きかなぁ。だってあきらが大きくなって、何でも自分で開けられるようになったら、お父さんはもういらなくなっちゃうかもしれないだろ。

 

そうか・・・ボクはじっくり考えた。

 

お父さん、これ開けて。お願いだから。

ボクはまだちっちゃいから、何も開けられないんだよ・・・

 

小さな子どもがパワーアップを望む気持ちと、お父さんの楽しみ の両方を天秤にかけると・・・

さあ、子どもはどうすればいいのでしょうか?

 

tupera tuperaさんの『ワニーニのぼうけん』(2008年)は、子どもが大人の仲間入りするために大冒険に出発・・・ヒーローのように立派に?なっていく姿にワクワクできれば、頭の柔らかさ100点かも?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

少年が大人の仲間入りをするには、1人で世界を冒険しなければいけない・・・これがワニの国のルール。

子どもでも腹がすわると、とってもたくましく なるものではないでしょうか?

 

ワニーニという名の少年は、お父さん、お母さん、お姉ちゃん、妹と一緒にコッコドリッロ村に住んでいて・・・

12歳になると、船に乗って1年間冒険をしなくてはならないルールがあります。

 

ワニーニは今年ちょうど12歳。

トリチピテ号で出発します。この船は、お父さんがやはり12歳のときに、世界中を冒険したもの。

 

最初に見えてきた島・・・それは、赤い島。

島に寄ってみると、それはなんとオオダコじいさんの頭だったので、さあ大変。

 

オオダコじいさんは、ワニーニを捉えて食べようと襲いかかります。

けれどワニーニは力を振り絞って、タコの足にガブリと噛みつくと、たまらずタコは力が抜け、ワニーニは海へまっさかさま。

タコのスミで、ワニーニも船も真っ黒け・・・やれやれ。

 

次に見えたのは・・・虹色の道。

真っ白な大地が果てしなく広がっています。

近くまで行ってみると、なんと虹色の道が見えるではないですか・・・

 

1頭の美しい馬が立っていて、足が色鉛筆になっています。虹色の道はこの馬の足跡だったのか・・・

ワニーニは馬の腰にするりと乗ると、馬はゆっくりと走り出し・・・シュルシュル、クルクル。すると、馬の走った後がキレイな虹色の道に。

おわかれに、馬がワニーニの似顔絵を描いてくれて・・・でも、なんか これって かばみたい。

 

こんなふうに、冒険はドンドンと・・・

 

双子のアシカにも出会いました。アシカたちはボールを右から左へ・・・得意顔で次々とポーズを変えてみせます。

気がついたら、あっという間の4時間。ちょっと飽きたなあ・・・でもまだまだ続きそうな雰囲気・・・

ワニ-二は、そっと静かにその場を後にするワザ?を覚えます。

 

次の場面はジャングルの中。

ワニーニは見たことがない花や虫を見つけて、夢中になっているうちにすっかり道に迷ってしまい・・・木の上に登れば、海が見えるかも。

 

ようやくてっぺんまで来ると、木が突然真っ二つに割れて・・・中から金色の鋭い歯がキラリ。

ワニーニが登ったのは、なんとワニの木。木に登ったモノは何でも食べるという世にも奇妙な木。

けれども、ワニの木は共食いはしないといって、ワニーニを許してくれたので命拾い。

 

次は、移動式ブティック・イカスヤ屋の店主のイカに会いました。

ワニーニが、しましまシャツを洗って甲板に干していると・・・それじゃイカんという声が。そんな時代遅れのシャツは誰も着ていないよ。

 

イカスヤの店主は10本の足をくねくね動かして、いろいろなシャツをワニーニに進めます。これはイカが? これがいイカしら? これがイカしてる!

親父ギャグの大連発・・・中高年がとっても喜びそうな感じ。

ワニーニがどれも気に入らないものだから、もういい加減にしなさいとイカスヤが怒って・・・ワニーニはあわてて店を飛び出すことに。

 

次は・・・静かな夜に、ワニーニが甲板に出ていると、気球が1つ気持ちよさそうに浮かんでいて・・・そのうちに、気球は急にスピードを上げて船に近づきます。

 

ワニーニの前に降り立ったのは、気球男爵。

ワニーニくん、よければ夜空の散歩に連れて行ってあげようか?

ワニーニは大喜びで男爵の靴の中に乗り込んだら・・・船がすぐに小さくなり、気球男爵とワニーニは夜風に流されて、ふわりふわりと。

 

やがて男爵と別れて船に戻るとき、ワニーニの体中から男爵の足の匂いが。

男爵の大きな靴が気球のカゴになっていたので、臭くてたまりません・・・けれどもとっても楽しかったなぁ。

 

今日もいい天気、ワニーニは甲板に寝転がってお昼寝中。ワニーニの冒険は、まだまだ始まったばかり・・・

 

子どもが読んだら、次はどうなるのだろう?・・・この連発で、きっと目がキラキラものでしょう。

一方、中高年はワクワクできるでしょうか?

ワクワクできる人は、きっと子どものような柔らかい心と頭を持っている人に違いありません・・・

 

中国の民話『王さまと九人のきょうだい』(1969年)は、弱きを助け、強きをくじく・・・まさにスーパーヒーローかも?!

 

(横浜市立図書館の蔵書より引用)

 

どこの国にも、悪い王様はいるもの・・・

そんな王様をこらしめよう・・・中国の昔話では、どんなふうにやつけたのでしょうか?

 

大昔、ある村にお年寄りの夫婦が住んでいて・・・2人は子どもがほしくてたまりません。

ある日のこと、子どもが欲しいと、うらの池のほとりで おばあさんが泣いていると、白い髪の老人が現れ・・・なぜ泣く?と尋ねました。

 

おばあさんがわけを話すと・・・それではお前さんに子どもを授かる薬をあげよう。1粒飲むと子どもが1人生まれる。そう言って、9つくれました。

 

1年経ったものの、赤ん坊は生まれません。おばあさんは待ちきれなくなって、薬を全部一度に飲んでしまいました。

すると、まもなくお腹が膨らんで、ある日9つ子が生まれることに・・・

 

おじいさんもおばあさんも、いっぺんに子どもが9人も生まれたので、今度は辛くなりました。

すると、あの白髪の老人が現れて、心配は要らない・・・何にもしなくても、この子たちは1人で立派に育つと。

 

そして、子どもたちに名前をつけてくれました。

それは・・・「力持ち」「食いしん坊」「腹いっぱい」「ぶってくれ」「ながすね」「寒がりや」「暑がりや」「切ってくれ」「水くぐり」という名前。

9人の兄弟は、スクスク大きくなりました。

 

ちょうどその頃、宮殿では竜の形をした柱が突然倒れてしまい、大騒ぎ。

とても大きくて重たいため、動かすことができません。

 

王様はおふれを出しました。宮殿の竜の柱を元通りにできたものには、望み通りのほうびを取らせる・・・と。

9人の兄弟はこの話を聞いて、まず「力持ち」が出かけていって、元通りに直して帰ってきました。

 

翌朝、これを見つけた王様はとても驚きました。しばらくして、9人の兄弟の1人が直したことがわかったものの、王様は信用できません。

もしそんな力持ちなら、きっと大飯が食えるはずだと言って、大きなお釜をいくつも炊かせました。

 

もしこのご飯を全部食べられたら、柱を直したのは確かだろう。

だが、食べられなければ、嘘つきの罰として牢屋にぶち込めと命令しました。

 

この命令はすぐに9人の兄弟に伝えられ、今度は「食いしん坊」が宮殿に行きました。

9人兄弟は、顔も体つきもそっくり・・・

食いしん坊は、宮殿につくと、大きなお釜のご飯をペロリと平らげてしまいました。

すると、王様は逆にこわくなってきました。

 

それから王様は心配のあまり、夜も昼もイライラして落ち着かなくなりました。

あんな力持ちで、大飯ぐらいの男がいては、今にきっと自分を倒して この国の王になるに違いない。

 

そう思った王様は、どうにかしてあの男をやっつけてしまおうと考え・・・今度は、奴を捕まえて、飢え死にさせよと命令しました。

この命令を聞いた9人兄弟のうち・・・今度は「腹一杯」が宮殿に行きました。

 

7日の間、何の食事も与えられなかった「腹一杯」。

8日目の朝に、王様が牢屋を開けると・・・ものを食べないおかげでいい気持ちだったと、「腹一杯」は大あくびをしながら出てくる始末。

 

王様はますますこわくなって、今度は打ち殺せと命じました。

今度は「ぶってくれ」が宮殿に行って、棍棒でめちゃくちゃに打たれたものの、難なくクリア。

 

今度は、王様は高い山の上にのてっぺんから、谷底へ突き落としてしまえと命令。

今度は「ながすね」が岩山のてっぺんから突き落とされましたが・・・ながすねの片方の足が底に、もう片方は向かいの山をまたいで、これまたあっさりクリア。

 

怖くてこわくて、王様はまったく眠れません。こうなっては焼き殺すしかないと考えました。

今度は「寒がり」が火の中にぶち込まれたものの、とっても涼しい顔・・・

 

王様はこうなったら、凍ごえ死にさせよと命令すると・・・今度は「暑がり」がやってきて、冷たい雪が音を立てて溶けてしまいました。

 

王様は、こうなったら 捕まえて切り刻んでしまえと命令しました。

すると、今度は「切ってくれ」が連れてこられ、王様は刀で切り付けます。

けれども全然切れずに、とてもいい気持ちだという始末。

 

最後に王様は、川に沈めてしまえと命令。

今度は「水くぐり」がやってきて、川に落とされたものの、魚のようにスイスイと水に潜って泳ぎまわります。

 

やがて「水くぐり」は、川の水を口にたくさん含むと、王様めがけてふきました。

すると、王様も宮殿も何もかもが川の中に転がり込んで、波に飲まれてしまいました・・・

 

悪い王様と9つ子。連携プレーで見事に勝利した子どもたち。まさにこの土地に平和をもたらしたヒーローたち。

 

勧善懲悪・・・いいことをすすめ、悪いことはしない、させない。この中国の昔話は、心に染み入るようなお話かも。

こんなステキな いいお話し・・・ぜひ日本人だけでなく、世界の指導者たちにもじっくり 読んでもらうといいかもしれません。

 

まとめ

 

お父さんも絵本をもっと
読めばいいのにぃ・・・

 

中高年のかたい頭を柔らくしたい・・・

そんな思いつきから 絵本を読みはじめて、かなりたちました。

 

そのうちに、もしかして絵本ワールドに興味のある中高年も けっこういるのでは・・・

そんなことから、その何冊かをご紹介。

 

改めて読んでみると、子ども向けの絵本はとってもよくできていることに いつも感心・・・何を味わってほしいかが明快で、それにふさわしいステキな絵をそろえてくれています。

 

中高年には短時間で読めて、子どもの頃に感じたスナオな気持ちが よみがえるような感覚になれるような・・・

 

・ヨシタケシンスケさんの『あきらが あけて あげるから』(2021年)は・・・非力な子どもが大人のパワーを身につけて、ヒーローになりたい切なさがたまらない感じ?!

・ tupera tuperaさんの『ワニーニのぼうけん』(2008年)は、子どもが大人の仲間入りするために大冒険に出発・・・ヒーローのように立派に?なっていく姿にワクワクできれば、頭の柔らかさ100点かも?!

・中国の民話『王さまと九人のきょうだい』(1969年)は、弱きを助け、強きをくじく・・・まさにスーパーヒーローかも?!

 

ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

なお、「中高年の激しい思いこみを20% ゆるくするステキな絵本・・・今週の3選!」シリーズの直近のものは、次のとおりです。

よかったら、ご覧ください。

 

<その20>・・・「この世で最も大切なものは? 」編

hyakuman-amane.hatenadiary.com

 

<その19>・・・「とっても不思議な世界」編

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<その18>・・・「おばあちゃんはやっぱりスゴイ!」編

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