こんにちは、百萬です。
タダで利用できる図書館を 使っている中高年は少ないようですが・・・これはなぜでしょうか?
会社の中高年仲間との雑談で、いろいろな話を聞きます。
図書館ってけっこう敷居が高いよねえ・・・
係員によってはブスッとした態度の人がいたりしない?
何となく気分が高まらないよねえ・・・
図書館の場所が自宅から結構遠くて、ちょっとねえ。
読みたい本が全部ないからねえ・・・
図書館について、苦情めいた話をときどき聞きます。
人それぞれに 図書館に対する感じ方は違うもの。
けれども 本好き中高年にとっては 給料が減っているなか、図書館を利用しない手はないでしょう。
また、食わず嫌いが少なからずあるかも。
図書館に一度行ってみれば、いいところもありそうな・・・
図書館の便利なところを利用すれば、使う価値はけっこうあります。
今回のテーマは、「図書館はなぜあまり人気がないのか?」について考えてみたいと思います。
目 次
- 図書館の営業姿勢が基本的に受け身?・・・図書館を利用したくなるような運営って何でしょう?
- アメリカの図書館は 利用者目線でさまざまなサービスを考え、利用者の取り込みにすごい努力をしているところがあるみたい!
- 日本の図書館も 利用者の目線で少しずつ改善してくれていて、ヘビーユーザーたちは素直に喜んでいます!
- まとめ
図書館の営業姿勢が基本的に受け身?・・・図書館を利用したくなるような運営って何でしょう?
中高年仲間と話していると・・・
図書館は自ら営業するというか、利用者を楽しませるみたいな発想が少ない気がする、という意見が少なからずあります。
本当にそうなのでしょうか?
私がよく行く図書館は 横浜市立図書館。
その次に行くのが、会社のある東京都大田区立図書館。
ときどき行くのが、横浜市地区センター内の図書館。
必要に応じて行くのが、神奈川県立図書館、東京都町田市立図書館、川崎市立図書館、さらに いくつかの大学図書館です。
毎週のようにいろいろな図書館に行っているので、それぞれの様子を観察すると・・・
確かに、係員の対応や表情などは実にさまざま。
機械的に受付けているような人、ニコニコと接してくれる人、家庭で何かあったのか ちょっと不機嫌そうな顔・・・などいろいろ。
図書館に来る人を「図書館のお客さま」として考える気持ちが強いほど、明るく楽しく対応してくれているかも・・・
係員の中には、1冊の本を借りた場合に 関連する新刊がここにありますよ・・・
そんなアドバイスをくれる方もいます。
顔なじみになると、これは○○の点でなかなかいい内容ですよ・・・
そんな参考になることを言ってくれたり。
私がときどき行く地区センターは、すっかり顔なじみ。
本に関係ないことまでおしゃべりすることに・・・
すると、新刊の入荷予定とか、ちょっとお得な情報を得ることもたまに。
・・・そういうことで、図書館の係員によって対応がまちまちであることは事実。
一方で、図書館のヘビーユーザーからすると、顔なじみになってコミュニケーションが弾むと、図書館の利用価値がさらに高まるような・・・
アメリカの図書館は 利用者目線でさまざまなサービスを考え、利用者の取り込みにすごい努力をしているところがあるみたい!
図書館の利用状況・・・海外ではどうなのでしょうか?
豊田恭子さんの『闘う図書館 アメリカのライブラリアンシップ』(2022年)によれば・・・
アメリカでは、いま図書館側から お客さまである利用者に対して、自発的にさまざまなサービスを行う改革が起こっている・・・とありました。
アメリカでも図書館があまり利用されなくなり、評判が悪いなどの危機感が背景に。
そのため 予算が削られるなどの措置が取られる可能性が・・・
そのような危機意識から、さまざまな改革を行うようになってきたもの。
経済的に厳しい人にとっては、図書館はとても有用な施設。
豊富な図書や資料がたくさんあるので、目的を持つ利用者にとっては とてもいいもの。
そのような利用者には、図書館の予算が削減されるのは大ピンチ。
また、図書館の係員にとっても、自分たちの雇用を守るという意味では きわめて重大な問題。
そのような背景から、アメリカの図書館では本を貸し出すだけではなく、お客さまである利用者の利便性を高めようと・・・
魅力的なセミナーを行ったり、当局と連携しあってさまざまな活動の支援を行ったりして、利用者とって役立つ活動を広く展開するように・・・
受け身から攻撃?への転換といえるかも。
これはとてもいいこと・・・
図書館を利用している人は、まだまだ全体の一定割合に過ぎません。
そのため、多くの人が図書館に目を向けてもらえるような活動をするという意味では、とても画期的なこと。
日本の図書館にも いいところはたくさんあります。
それに加えて、広く海外の先進的な活動を進めている図書館の情報を得て、参考にするのはとてもいいこと・・・
もちろん限られた予算ですので、何でもやればいいものではないはず。
利用者や潜在利用者のニーズを汲みとる中で、新しいことを1つ取り入れたら、あまり使われていないサービスを1つやめるなども重要・・・
図書館が利用者目線での取り組みを さらに期待したいもの。
そういう発想でいろいろと取り組めば、図書館を大勢の人が利用するメリットがもっと生まれるのではないでしょうか・・・
日本の図書館も 利用者の目線で少しずつ改善してくれていて、ヘビーユーザーたちは素直に喜んでいます!
中高年仲間とさまざまに話していて感じるのは・・・
図書館への不満は、図書館をそれなりに利用しているから感じるというよりも・・・
あまり図書館を利用していないために起こる不満も けっこう多いかも。
前回のブログでお知らせしましたが・・・
LINEリサーチ調査(2019年)によれば、50代の図書館利用割合は 3人に1人にとどまっている状況。
私が図書館に頻繁に行き始めたのは、40代初めごろから。
仕事上の必要に迫られて、図書館でビジネス書や専門書などを借りて読みはじめたのが正直なところ。
最初は土日のたびに、遠い図書館まで車を走らせました。
主に、仕事上の書籍を借りるのが目的。
仕事に必要な本とはいえ、会社の費用で あまりに多くの書籍を買うわけにはいかない現実が・・・
そのため、担当業務に関する本の多くを図書館で借りることに。
図書館なら同じ業務テーマについて、異なる著者の本を何冊でも0円で参照可能。
多くの本でさまざまな業務上のノウハウを学び、仕事に活かすことができます。
また、読んでみると内容のあまりない本も混在しているため、そのような本はすぐに返却・・・
そのような本を買ったら、きっとかなりガッカリするはず。
何度も図書館に通っているうちに、利用方法だけでなく、図書館のけっこう便利な使い方などのノウハウもわかってきた感じ。
そうなると、これがゼロ円なら かなり便利だと感じるように・・・
図書館はかつて評判がよくない点がそれなりにありました。
けれども私の見る限り、改善されているところがけっこうあると思います。
例えば、以前は本を所蔵している図書館まで行かないと借りられなかったものが、最近は自宅の近くの公的施設で受け取れるサービスがあります。
これはかなり便利・・・
本の受け取り場所を 自宅に最も近いところに指定することで、サッと受け取り可能。
他にもいろいろなサービスがあります。
・・・少しずつ利用者の立場に立って、利用方法を変えてくれていると思います。
なお、課題もあります・・・
横浜市立図書館は、蔵書の数ではかなりいいランク。
けれども、市民1人あたりの蔵書数となると ダントツ低い状態。
そのため、新刊分を予約しても100人越えはかなりあり、ほとんど借りることができない状態。
このあたりの改善を 今後期待したいところ・・・
まとめ
中高年の図書館利用率はまだまだ低調・・・
これは今に始まったことではなく、以前からほぼ同じような傾向。
会社の中高年仲間や、社内研修のときに 社員に聞いたりしてみても同じような状況。
図書館を積極的に利用している人は、残念ながら少ない印象。
確かに、アメリカの図書館改革に比べれば、日本の図書館の運営方法にはまだ改善の余地がありそう。
けれども 図書館のヘビーユーザーの私からは、日本の図書館も利用者の目線で 少しずつ改善していると感じます。
国内の先進的な図書館や、他国の図書館のいい取り組み例を参考にするなど、さらに改善・充実してくれることを期待したいと思います・・・
一方で、給料ダウンでやり繰りが厳しい50代からの中高年は、いまの図書館の運営ルールをもう少し知って、うまく活用するといいのではないでしょうか?
・ 図書館の営業姿勢が基本的に受け身?・・・図書館を利用したくなるような運営って何でしょう?
・アメリカの図書館は 利用者目線でさまざまなサービスを考え、利用者の取り込みにすごい努力をしているところがあるみたい!
・ 日本の図書館も利用者目線で少しずつ改善してくれていて、ヘビーユーザーたちは喜んでいます!
ブログをご覧いただき、ありがとうございました。
なお、「中高年の図書館利用」シリーズの直近のものは、次のとおりです。
よかったら、ご覧ください。
<その1>・・・「図書館は中高年にやさしい憩いの場?」編
hyakuman-amane.hatenadiary.com