こんばんは、百萬です。
会社で50代以降の中高年社員を見ていると、元気のない人が多いような・・・
という私も、完璧な中高年の1人なのですが。
元気はつらつに見える人は1割くらいかも。
こういうとき、中高年は何を どうしたらいいでしょうか?
確かに、50代になってみないとわからないことは多いもの。
体がこんなにあちこち痛くなるなんて。
こんなに体がだるくなるなんて・・・
久しぶりに会った人の名前が、すぐに思い浮かばない。
あの件は手帳にメモしていたはずなのに、いったいどこに書いたっけ?
若手社員のころは、老眼ってどんなふうに見えるのだろうとか、40肩っていうけど どんな痛みなのだろう・・・
そんなことを想っても、やっぱりその年齢にならないと わからないことは多いもの。
そんな中で、頭の体操として自己啓発をもっとやろうかな・・・そう思う人も多いはず。
そんなことから、社内の教育資料を見直す作業を始めて・・・人生の大先輩たちの有名な著書をもう一度読んでみることに。
その中での気づきが、もしかして中高年の参考になるかもと思い お知らせします。
今回は、経済学者の 野口悠紀雄さん。
目 次
- プロフィール
- 中高年の自己啓発の戦略は「心からおもしろいと思えることに絞ること」、これがとても大切!
- 本を適切に速く読むには、「全ページの2割」に書いてある「重要な8割」を見つけること・・・図書館の本を読めば、それがすぐにわかる!
- 書くのがうまくなるには、自分の文章の「型」を決めてしまうこと・・・それにしたがってたくさん書けばいい!
- まとめ
プロフィール
野口悠紀雄さんは1940年生まれの経済学者。一橋大学名誉教授。
東京大学工学部出身。旧大蔵省を経て、イェール大学で経済学博士号取得の異色の方。
専門は経済学ですが、『超整理法』以降 「超」シリーズを世に多く送り出した著名人。
著書は400冊余、論文は2,100余(CiNii調べ)。
80歳を超えられた今も、「超」ハイペースで著書を出版されています・・・
中高年の自己啓発の戦略は「心からおもしろいと思えることに絞ること」、これがとても大切!
①自己啓発としての勉強法には原則がある
第1原則・・・自分にとってほんとうに面白いことを勉強する
第2原則・・・全体から理解するようにする (最初は細かいことを気にしない)
第3原則・・・本の重要な内容の8割は、全体の2割のページに書いてある
第4原則・・・勉強は意欲で進む (自分で興味を持てるように工夫する)
面白いと思う内容を選び、その重要な点を 本の全体の2割から学ぶ・・・
これは、竹内均さん、梅棹忠夫さん、糸川英夫さん、渡部昇一さんも、同様の趣旨のことを述べています。
やはり、これは大先輩に共通すること。
②時間は有限なので、効率よく使うには 重要な2割をうまく見つけること
重要なことは、全体の2割しかない。
勉強がよくできる学生はまんべんなくやっているのではなく、重要な点を押さえている。つまり、ある意味で「不均質な努力」をしている。
これも80:20の法則どおりの内容でしょう・・・
80:20の法則については、次が参考になります。
よかったら、ご覧ください。
hyakuman-amane.hatenadiary.com
③何事も時間を決めて、その時間内に集中する
勉強のコツは集中すること。
真面目に勉強しているにもかかわらず いっこうに成果が上がらない人は、重要なことと重要でないことを区別せず、すべて同じように対応している。
重要な点を早く見つけることが大切ということでしょう・・・
これも80:20の法則とほぼ同じです。
では、重要な2割をどうやって見つければいいのでしょうか・・・?
本を適切に速く読むには、「全ページの2割」に書いてある「重要な8割」を見つけること・・・図書館の本を読めば、それがすぐにわかる!
①読む本の選び方
本は目次がとても参考になる。
そして全体をパラパラめくってみる。読むというよりは、準備段階だ。
そのうえで、読む価値があるものかを判断する。15分間程度あれば見当がつくだろう。
ある事柄を調べたい時、それに関する参考文献が10冊あるとする。
それらを全て読む必要はない。その中で優れたものを2冊選べば良い。
それで、問題の8割程度は理解できる。
参考文献には大体同じ内容のことが書いてあるので、これは当然と言える。
野口悠紀雄さんの考え方の中心には、かならず80:20の法則がでてくるようです・・・
これは本を選ぶ時も同様。
②本は重要な2割を読む
本の中核となっている部分は、全体の2割にもならないと言うことだ。
2割どころか、数%しかない場合も多い。
そして、そこを重点的に学べば、すべてを平板に読むより ずっと多くを学べるということだ。
また全てが重要であるわけでもない。
著者としては体系的に書く必要がある。しかしそれら全てが同じ重要性を持っているわけではない。
本の読み方はまさに、「80:20の法則」の繰り返しのようです・・・
③本に直接 書き込む
私は本を読むときに、線を引いたり書き込みをしたり、本の最初の余白の部分に要約を書いたりしている。
これは私なりの索引である。
後になって読み返す場合に便利だ。本をきれいに読まなければならないというのは間違いだと思う。
これも、竹内均さん、梅棹忠夫さん、糸川英夫さん、渡部昇一さんも、同様の趣旨を述べています・・・
「読む、考える、書く」という知的作業の重要点は、数多く文章を書く著者に共通するものが多いことがわかります・・・
④ビジネス書は読みたいところから読み始める
どこから読めばよいか?・・・答えは、読みたいところから読む。
順番にこだわる必要はない。
小説は最初から順に読まないとダメ。
しかし、ビジネス書や教科書であれば、最初から読む必要はまったくない。
( かつての首相 岸信介は書類を最後から見たそうである)
これは竹内均さんにかなり近い考え方でしょう・・・
梅棹忠夫さん、糸川英夫さん、渡部昇一さんも、重要な本以外はそうすると述べています。
それが効率的な本の読み方・・・
⑤図書館の本を読むと重要な点がすぐにわかる
アメリカの大学院では膨大な量のリーディングの宿題がある。
これはかなりの重い負担になる。
そのため、私は図書館に行って宿題の対象となっている本を借り、本を立てた場合に下側になる切り口を眺めてみた。
するとページが黒くなっている部分がある。
黒くなっているのは、その箇所がよく読まれていることを示している。
多くの学生はその本を最初から最後まで一様に読んだのではなく、黒くなっている部分を読んだのだ。
これはつまり、その部分が最重要ということだ。
多くの場合に、それは本全体の2割にもならない。
これは速読ができないためにやむを得なかった方法だが、そうでもしなければとてもこなせない。
しかし今思えば、リーディングの宿題への対応としては 正しい方法だったと思う。
こんなにたくさんのページを読めないと ギブアップしてしまうことに比べれば、ずっと積極的な対応だ。
図書館で本の底の部分を見て、汚れている個所を集中的に読む・・・
それこそが、重要な2割。
これは確かに、分厚い文献の場合に かなり参考になる読み方かも。
書くのがうまくなるには、自分の文章の「型」を決めてしまうこと・・・それにしたがってたくさん書けばいい!
①わかりやすい文章を書く3つのルール
■ 一文一意主義を取る
文どうしの間の論理的な関係を、接続詞で明らかにする。
このルールに反する典型的な悪例文は、日本国憲法の前文だ。
そのためには「が」をなるべく使わないようにすること。
竹内均さん、梅棹忠夫さん、糸川英夫さん、渡部昇一さんも、同様の趣旨のことを述べています・・・
1つの文には、1つのことしか書かない。
これだけで、読んでもらえる文章になると・・・
■ 文の中のねじれをなくす
主語と述語が対応せずねじれてしまうことがよくある。
書いているうちに、注意の対象がずれてしまうためにこうなる。
日本語では主語が明示されないことが多いため、この誤りが非常に多い。
竹内均さん、梅棹忠夫さん、糸川英夫さん、渡部昇一さんも、同様の趣旨のことを述べています・・・
書いている文章の主語と述語が、いつの間にかバラバラに・・・
たしかに、書けば書くほどに多くなるかも。
■ 修飾関係をはっきりさせる
誤解を避けるため、また読みやすくするために、「、」(読点)の使い方をはっきりとさせることである。
読点は、つける場所によって、文章の意味がまったく変わることがあります・・・ということでしょうか。
②書くには訓練が必要ということを理解する
日本人にとって日本語は母国語だから簡単と 思い込んでいる節がある。
しかし、正しく読み、書き、話すには、訓練が必ず必要である。
学校の国語教育では、効率的に書き、読み、話すことを十分に教えていない。
その証拠に、日本の学生は選択肢形式の試験では高い点を取れるが、論述式の問題だと成績が悪い。
言われてみれば、そのとおり・・・訓練しないとうまくならない。
訓練とは、数多くこなすことでしょう・・・
③文章の型を決めて書くと、早くうまく書ける
一定の定型的なルールに従う文章が、まずは必要である。
文章作成にはマニュアルが必要。
マニュアルを馬鹿にする人ほど、実用文が書けない。
最初は文章の型を決めて、それに沿って書けば あまり悩まずに書ける・・・
これも竹内均さんが述べていること。
まとめ
中高年の自己啓発・・・
50代からの日々にアクセントをつけるには、さまざまなことに変化が必要かも。
中高年は会社ではそれなりに経験を積んでいます。
そのため、これまでに培ったものをさらに専門的に高めたり、若手社員たちにわかりやすく指導するなど、やり方は仕事に応じてさまざまでしょう。
そのようなときに、仕事でも、自分の趣味でも、かつての名著を読み直すことはけっこういけるかも・・・
今も読まれ続けられている、人生の大先輩たちの本。
その本には、きっとそれなりの価値が今もあるはず。
今回は、野口悠紀雄さん。
中高年だけでなく、広く多くの人たち向けに、自己啓発の重要性とその具体的な方法を教え続けてくれています。
・中高年の自己啓発の戦略は「心からおもしろいと思えることに絞ること」、これが大切!
・本を適切に速く読むには、「全ページの2割」に書いてある「重要な8割」を見つけること・・・図書館の本を読めば、それがすぐにわかる!
・書くのがうまくなるには、自分の文章の「型」を決めてしまうこと・・・そして、それにしたがってたくさん書けばいい!
人生の大先輩たちの「読む、考える、書く」などの方法。
自分に合うやり方があれば、とりあえずトライしてみようかな・・・くらいのノリが一番いいかも。
ブログをご覧いただき、ありがとうございました。
「50代からの中高年を刺激する自己啓発」シリーズの直近のものは次のとおりです。
よかったら、ご覧ください。
<その4>・・・渡部昇一さん 編
hyakuman-amane.hatenadiary.com
<その3>・・・糸川英夫さん 編
hyakuman-amane.hatenadiary.com
<その2>・・・梅棹忠夫さん 編
hyakuman-amane.hatenadiary.com