こんばんは、百萬です。
60代になって公私ともに 時間に余裕ができました。
それで 休日に古い写真を少しずつ整理し始めました。
懐かしい写真がとにかくたくさん。いろいろなことを思い出しました。
写真の整理そのものは、こんなふうにしていると 遅々として進みません・・・
その中に 私が30代に、会社の海外ツアーの団長として参加し、いくつもの大失敗をやらかしたことが 冷や汗とともに蘇りました。
団長として海外ツアーに参加する人はそれほどいないと思いますが、私はこの経験で添乗員の方の苦労が少しだけわかりました。
そのような失敗ですが、もしかして何かの参考になるのではと思い お知らせします。
目 次
- 大失敗その1 : 参加者3名がフランクフルト空港で行方不明に!
- 大失敗 その2 : 解放気分でお酒の飲み過ぎ。60代女性と70代男性が正体不明に!
- 大失敗 その3 : 50代姉妹が大ゲンカして、ディナーに現れない!
- まとめ
大失敗その1 : 参加者3名がフランクフルト空港で行方不明に!
この海外ツアーは9月の6泊8日。社員と家族、社員の知り合い、お客さまなどの混合。平均年齢は60歳くらい・・・
参加者は総勢80名。2班に分かれて、添乗員がそれぞれ1名ずつ付きました。
私はその団長(といえば かっこいいのですが、実は雑用を含めた総責任者!)
日本を出発して、ドイツのフランクフルト空港に到着。その後、スイスを経由し、高速鉄道TGVでフランスのパリをめざす旅程でした。
フランクフルト空港で、いったん一定の場所に全員が集合し、人数を確認したのちそれぞれトイレ休憩。
短時間のうちに 再度集合して人数を確認すると、60代女性が3人戻っていません。誰に聞いても???という返事。
添乗員はまだ 参加者の顔と名前が完全に一致しないため、添乗員を1名残して、私ともう1名の添乗員で空港中を走って探し回るはめに・・・
なかば汗だくになりながら、あちらこちらを探しましたが どこにも見当たりません。
私は半ば脱力感を覚えながらも、しかし このときばかりは頭が全方位にフル回転。
・・・少しして 私は同じ飛行機に、海外ツアーを催行している会社がほかに2つあったことを、ふと思い出しました。
まさかとは思いながら、その2つのツアー団体の1つに近づきました。
私たちは汗びっしょりです。
「もしかして・・・ここに〇〇会社の方はいらっしゃいませんか?」と、すごく大きな声で叫んでみました。
すると、女性3名がおもむろに立ち上がり、顔を真っ赤にして現れたではないですか!
行方不明の3人は、なんと 他の会社のツアーに紛れ込んでいました。
どこに行くつもりだったのでしょうか・・・??
その会社のツアー参加者はとにかく 大爆笑の嵐!!
ツアーの最初から起きた、頭が溶けるようなハプニングでした。
この瞬間から、私は全員から絶対に目を離すものかと心の中で誓いました。
と同時に、先がほんとうに思いやられました・・・
大失敗 その2 : 解放気分でお酒の飲み過ぎ。60代女性と70代男性が正体不明に!
外国人から「オウ、オリエンタル・マッサージ?」のご質問!
ドイツの有名なビアホールで、夕方にステキな民族ショーを観ながら ビールで乾杯!
ホッとしたのもつかの間、ある参加者から「〇〇さんがトイレで倒れています・・・」との通報があり、一気に酔い覚め。
今度はなんだ?とかなり不安になりながら、私は添乗員と一緒に女性トイレに向かいました。
かなり広いトイレの中、隅のほうにフラフラしている60代の日本人女性が1人・・・
ひどく気分が悪そうな雰囲気。トイレの隅に陣取り、私は肩をゆっくりと揉んであげました。
15分ぐらいすると、少し顔色がよくなってきたようで、ほっとすると同時に私はすごい脱力感。
この女性はツアーの中で、少々浮いていた人。
いつも大声でズケズケと、所かまわず話すところが どうやら原因のようでした。
そのためツアーの女性たちが、トイレで困っている彼女を、自ら介抱してあげようと思わなかったのかも・・・
私が汗をかきながら 女性の肩を揉んでいるときに、近くにいたほろ酔いのドイツ人女性が私たちに向かって、満面の笑みで言いました。
「オウ! オリエンタル・マッサージ?」「オウ! オウ!!」
心の中で、私は深いため息をついてしまいました・・・
翌朝、その女性はいつもと同じように大きな声で、先頭を切って元気よくズンズンと歩いていました。
ホテル到着間際、トイレが我慢できない?
80名の参加者はそれぞれにおめかし。けっこう決まっています。
周りはほどよくうす暗くなってきて、広い川の両岸からさまざまな光が点滅しています。船内は まばゆい光とムードたっぷりの生演奏の響き・・・
ツアー参加者は、非日常の世界にすっかり酔いしれている感じ。
そんな中、品のいい70代の男性が赤ワインをガブガブ飲んでいます。奥さまが横で叱っているようでした・・・
クルーズが終わった後、その男性はかなりの酩酊状態でバスに乗り込みました。
ホテルまではたったの5分間。
しかしなんと、その間にトイレが がまんできない雰囲気。
なんとかバスを乗り切って、ホテルの入口から部屋までの間で事件?は起こってしまいました。
かなりふらついているので、奥さまと一緒に、私も肩を抱えながら部屋に向かったのですが・・・
翌日、ご迷惑をおかけしましたと、そのご夫婦からタイピンをいただくことに。
辞退したものの、結局 むりやり受け取ることになりました。
私はそのタイピンをいまでも大切に持っています。
私は当時30代半ば。実はこれまでに一度も使ったことがありませんが、60代になった今 ようやく似合いそうな感じになってきました。
・・・この真珠のタイピンは、忘れられない思い出の逸品?です。
大失敗 その3 : 50代姉妹が大ゲンカして、ディナーに現れない!
スイスでは宿泊するホテル内で、豪勢なディナーがありました。
その日のメインディッシュは肉厚のステーキと、そそるようなチーズフォンデュのにおい。
芳醇な赤ワインがステキな雰囲気を醸し出しています。
私は各テーブルごとに、参加者のステキな笑顔を 順番に写真に撮ってあげていました。
ところが、あるテーブルで1名分が空席に・・・
そして、その横の女性が目をひどく腫らしているのに気づきました。
姉妹でツアーに参加した2人でした。1人は私の会社の社員ですが、その姉が席にいません。
2人とも50代でとっても仲良しに見えていましたが、確認すると ディナー直前にささいなことで大ゲンカになったとのこと。
あちゃ~、またか!・・・姉の気の強さがわかっているだけに、私は思わずう〜ん。
とりあえず すぐさま部屋に行ってみて、涙ながらの顔を見ながら なだめること30分。
こういうことに 私はそこそこ慣れていますが・・・やれやれ。
かなり遅れましたが、なんとか その女性をディナー会場に案内できました。
海外に行って異次元のような空間に入ると、日ごろは仲のいい姉妹でも ささいなことで大ゲンカに・・・
ディナーが終わるころ、その姉妹はお酒の酔いも手伝ってか、いい笑顔で大きな声を出して はしゃいでいました・・・
まとめ
私は海外にそれほど行ったことはありません。
そんな私が30代半ばで、海外ツアーの団長として参加しました。
これは会社の業務。若いのに 高齢者の対応がそこそこできる?というようなことが理由かも・・・
当時、先輩や同期からは「いいねえ、うらやましいなあ」などの声をたくさんいただきました。
結果は・・・やはり仕事はしごと。気がずっと張り詰めていて、日本に無事 帰ってきた参加者全員と空港で別れた後、リムジンバスの中で私はぐったりとなりました。
そして、その後の記憶があまり定かではありません・・・
お金を払ってツアーに参加する立場と、ツアー全体をコントロールする立場の違いが、ほんとうに身をもってわかりました。
毎日が 何らかのトラブルの連続。
ここにそのすべてを書きつくせないのがとても残念・・・??
その後、私は家族と海外旅行に数回行きました。
その時は、添乗員の方をなるべく尊重するように行動しています。
添乗員を観察するというのも変ですが、添乗員が何かに困っていないか、何か手伝えることはないかなど・・・
よせばいいのに、常にそのような視点で見ている自分がいます。
海外に行く場合、参加する側と、全体をまとめる側で、ここまで心持ちが違うのかという貴重な?経験をさせていただきました。
古い写真を整理していて、海外ツアーというものを、「業務として働く」という観点から見るようになったことを ふと思い出しました。
今後 海外旅行ツアーに参加する際の ご参考になればと思います・・・(まったくならないかも)
実は、ほかにも まだたくさんの失敗談がありました。後日 続きを書くかもしれません。そのときは、よかったら またご覧ください。